商談で「ぶっちゃけ」はNG?販路開拓を成功させる言葉選びの基本【食品会社向け】


新しい取引先との出会いを求めたり、今いる大切なお客様との関係を深めていったりする中で、私たちは言葉を使って、お互いの気持ちや考えを伝え合っていますよね。実は、この言葉の選び方ひとつで、商談がスムーズに弾んだり、あるいは少し足踏みしてしまったりと、その流れがそっと変わってしまうことがあるのをご存知でしょうか。

今回は、特に「こんな言葉遣いには、少しだけ気を配ってみてはいかがでしょうか」という点について、私のこれまでの経験も踏まえながら、詳しくお話しさせていただければと思います。

商談で避けるべき言葉:「ぶっちゃけ」が信頼を損ねる理由

販路開拓の現場で、ふとした時に耳にすることがある言葉に「ぶっちゃけ」というものがあります。もしかしたら、相手との距離を少し縮めたいな、とか、飾らない本音を伝えたいな、といった温かい気持ちで使っている方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、この一言が、商談のお相手、特に長年の経験を積んでこられた経営者の方々や、企業の重要な仕入れを担当されている方々の気持ちを、残念ながらほんの少し冷ましてしまうことがあるようなのです。

「ぶっちゃけ」という言葉は、確かに気さくな印象を与えることもあります。ですが、ビジネスという大切な場においては、時に「ちょっと軽々しく聞こえちゃうかな」「真剣さに欠けるように思われちゃうかな」といった受け取られ方をしてしまうことがあるんです。なぜなら、ビジネスでのお話では、何よりも信頼性や誠実さがとっても大切にされるからです。あまりにフランクすぎると、相手の方は「本当に私たちのことを真剣に考えてくださっているのかな」「長くお付き合いできるパートナーさんかな」と、無意識のうちに少し立ち止まって考えてしまうことがあるかもしれません。

これまで多くの食品会社の販路開拓をお手伝いし、たくさんの商談を間近で見てきた中で、「ぶっちゃけ」という言葉が、良い結果、例えば成約につながったり、素敵な関係が築けたりした例は、残念ながら少なっかです。むしろ、その言葉を使ったことで、商談の雰囲気がちょっと重くなってしまったり、お話がなかなか先に進まなくなってしまったりしたケースを、何度か経験しています。

もし、率直な気持ちや、隠し立てのない事実を心から伝えたい時には、「率直に申し上げますと」とか「本音を言いますと」といった、もう少し丁寧で、かつビジネスの場にふさわしい表現を使ってみてはいかがでしょうか。あるいは、「忌憚のないご意見を伺ってもよろしいでしょうか」と、お相手のご意見を大切にする形で尋ねてみるのも、とっても良い方法だと思います。ほんの少し言葉を選ぶだけで、あなたの会社の信頼性や、あなた自身の真剣な思い、そしてお相手への温かい敬意が、よりしっかりと伝わるはずです。言葉ひとつで、大切なビジネスのチャンスを逃してしまうのは、本当にもったいないことですからね。

販路開拓は「人間性」の勝負:言葉遣いがビジネスを左右する

販路開拓の根本にあるのは、突き詰めて言えば、やっぱり人と人との「人間性」だと私は強く感じています。どんなに素晴らしい品質の食品や、心ときめくような新商品を開発していても、それを伝えるあなたの言葉が、ほんの少しだけ残念だと、せっかくの商談がなかなか実を結ばない、という事態は少なくありません。お客様は、最終的には「この人なら信頼できる」「この会社となら安心して長くお取引ができる」と心から感じられる相手から商品を購入したいと願っているものです。

丁寧な言葉遣いは、お相手への深い敬意を表し、あなたの真摯な姿勢を伝える、最もシンプルで、かつとっても効果的な方法です。言葉を心を込めて選び、誠実にコミュニケーションを取ることで、お相手は自然と「この人は信頼できる方だな」「この会社とならきっと良い関係を築けそうだな」と感じてくださいます。そうして信頼関係がしっかりと築ければ、商談はよりスムーズに進みやすくなりますし、長く続く温かいお取引へと発展する可能性もぐっと高まるでしょう。

販路開拓を成功させるためには、もちろん商品知識や市場の動きを理解すること、そして具体的な営業戦略も非常に重要です。でも、それら全てを支える土台となるのは、やはり日々のコミュニケーションであり、その中でも一番の基本となるのが「言葉遣い」なのです。あなたの言葉遣いが、最終的な売上やビジネスの豊かな成長に深く関わっていくことを、ぜひ心の片隅に置いていただけると嬉しいです。言葉は、あなたの会社の温かい顔であり、あなた自身の素晴らしい人間性を映し出す鏡でもあるのですから。


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