「Amazonに負けた」
「スマホに客を取られた」
そう語られることが多いけれど、
本当にそれだけが理由だったのだろうか。
今日、地元の小さな本屋に足を運んだ。
売れ筋本だけが並び、
店員は無表情にレジに立っていた。
そこには、
「ここにしかない本との出会い」を期待させる空気はなかった。
わざわざ足を運ぶ理由がない。
商品を受け取るだけなら、Amazonで十分。
そんな現実が、静かに広がっていた。
国も支援策を打ち出している。
けれど、本屋自身が変わる努力を怠れば、
どんな支援も効果を持たない。
これは、今まさに小さな食品会社にも通じる話だ。
「大手には勝てない」
「うちのような会社では無理だ」
そんな言葉に逃げ込んでしまえば、
どんなにいい商品を作っていても、
お客様には届かない。
販路開拓とは、
単に売り先を探すことではない。
目の前にいるお客様に、
「この商品が必要だ」と思ってもらうための努力だ。
本屋は、
「売れるものを並べるだけ」という選択をし、
自ら客足を遠ざけた。
小さな食品会社も、
同じ過ちを繰り返してはいけない。
大きな資本がなくても、
派手な広告が打てなくても、
お客様の顔を想像し、
「この人に届けたい」と心から願い、動き続けること。
それができる会社だけが、
これからも生き残っていくのだと思う。
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