商談会の準備は本当に大変ですよね。激戦のFCPシートの事前審査をパスしたことは、
御社の商品がそれだけ魅力的だという証拠です。自信を持って当日に臨んでくださいね。
でも、商談会当日になると、「なんとか商品を売り込みたい!」と気持ちが先走ってしまい、
かえってうまくいかないことがよくあるんです。
商談会は当日に商品を売ろうとする場所ではありません。商談時間は20~30分の短い時間です。
その短い時間で御社や商品の魅力をすべて伝えるのは無理です。商談会の目的は、あくまで「顔合わせ」と
「次にお会いするお約束を取りつけること」です。バイヤーに「この社長さんとなら、もっと話をしてみたい」
「この商品のこと、もっと知りたい」と思ってもらうことこそが、成功への第一歩なんです。
この記事では、商談会当日を成功させるための具体的な振る舞い方について、わかりやすくお伝えします。
「売り込み」は逆効果!お話はバイヤーに7割任せましょう
商談会でよくある失敗は、社長さんが一方的に話しすぎてしまうことです。本当に多いんです!
御社の商品への熱い想いや、開発の苦労話、すごい点をすべて話したい気持ちは、すごくよくわかります。
でも、それは逆効果になってしまうんです。バイヤーは1日に何十人もの社長と会います。
みんなが自分の商品の素晴らしさを一方的に話すなかで、お話を聞くのが上手な社長は、
それだけでいい印象を与えられます。
理想的なのは、バイヤーが7割、社長さんが3割話す配分です。バイヤーの質問に耳をかたむけ、
時には「へぇ、そうなんですね」とあいづちを打ちながら、会話のペースをバイヤーにゆだねてみてください。
バイヤーは「この商品の一番の特徴はなんだろう」「どんなふうに売り場に並べるのがいいかな」といった、
すでに考えていることを質問してくるはずです。その質問に、ていねいかつ短く答えることで、
バイヤーは御社のことを「わかっている社長だな」と評価してくれますよ。
具体的には、質問されたこと以外は話さないようにしてみましょう。
バイヤーが「この商品、ほかの会社にはない特徴はなんですか?」と聞いてきたら、
「はい、他にはない〇〇という点です」と一言で答えるんです。そこで「実はこの〇〇は、開発に苦労しまして…」と
細かい話を始めてしまうと、バイヤーは少しうんざりしてしまうかもしれません。余計なお話はせず、
まずはバイヤーのお話をじっくり聞くことに集中してみてください。
試食や商品は必ず用意しましょう
商談会は、時間が限られているからこそ、言葉以外の情報がとっても大事になります。
御社の商品をバイヤーにアピールするため、試食や商品は必ず用意してください。
たとえ、当日試食ができない商品でも、バイヤーに持ち帰ってもらうためのサンプルは用意すべきです。
試食は、その場で実際に味わってもらうことで、言葉だけでは伝わらない味や香りを直接伝えられます。
商品を手に取ってもらうことで、パッケージのデザイン、重さ、手ざわりなどを感じてもらえます。
ただ商品を並べるだけでなく、バイヤーが手に取りやすいように、試食の準備はしっかりしてください。
商品に合ったお皿やフォーク、おしぼりなどを準備することで、おもてなしの気持ちも伝わります。
それから、商品の横に簡単な説明カードを添えておくと、バイヤーがあとで思い出したり、
振り返ったりするのに役立ちますよ。
バイヤーは、試食や商品を通して、御社の商品がお店に並んでいる姿を具体的にイメージします。
そのイメージをふくらませるお手伝いをすることが、次に進むことにつながるんです。
その場で「次の宿題」を作りましょう
商談会の目的は、その場で商品を売ることではありません。バイヤーに興味を持ってもらい、
次のアクションにつなげることが一番の目的なんです。そのために大切なのが、商談の最後に
「次の宿題」をバイヤーに提案することです。
たとえば、「この商品の詳しい資料をまたお送りしますね」「ぜひ御社にうかがって、商品づくりの現場を
見ていただきたいです」「今度、別の新商品も試食していただきたいので、改めてお時間をいただけますでしょうか」と
いった提案をします。
こうすることで、商談は「顔合わせ」で終わりではなく、次に進むための具体的な道筋が見えてきます。
バイヤーにとっても、何をすればいいのかがはっきりして、その後の対応がスムーズになります。
ただ、「次の宿題」を提案するときは、バイヤーの反応をよく見ることが大事です。
あまり興味がなさそうな様子であれば、無理に次の約束を取り付けようとせず、「本日は貴重なお時間をいただき、
ありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えて商談を終えましょう。
無理強いは、かえって悪い印象を与えてしまうかもしれません。
商談会は、バイヤーとの信頼関係を築くための最初のステップです。
まとめ
商談会当日に御社の商品を成功に導くためのポイントを、もう一度確認しておきましょう。
「売り込み」はしない
お話はバイヤーさんに7割任せる。
質問には短く、わかりやすく答える。
余計なお話はせず、お話を聞く人に徹する。
試食と商品は必ず用意する
言葉だけでは伝わらない商品の魅力を、五感で感じてもらう。
バイヤーさんが手に取りやすいようにしっかり準備する。
その場で「次の宿題」を作る
「資料を送る」「訪問する」「別商品を試食してもらう」など、次につながる具体的な提案をする。
バイヤーの反応を見て、無理強いはしない。
これらのポイントを意識することで、御社はバイヤーとの商談会を成功させ、次へと進めるはずです。
バイヤーは、一方的に話す社長ではなく、自分の会社の課題や「これが欲しい」という気持ちを理解し、
一緒に解決してくれるパートナーを探しています。
商談会は、そのパートナーシップを築くための、とってもいいチャンスです。
ぜひ、当日はバイヤーのお話を聞き、信頼関係を築くことに集中してみてください。御社とバイヤーの関係が、
将来の大きなビジネスチャンスにつながることを心から願っています。
顧問契約をご検討中の企業さまへ
貴社の商品に合った販路開拓戦略をご提案し、首都圏を中心に
百貨店・高級スーパーなどのバイヤーへ営業活動を行います。
セミナーを企画中の支援機関・団体さまへ
展示会営業や販路づくりをテーマに、全国各地で講演・研修実績があります。
実践的な事例を交えながらお話しいたします。
メディア・取材ご担当者さまへ
中小食品メーカーの営業現場を、豊富な具体事例とともにご紹介できます。
専門的な解説や取材対応もお気軽にご相談ください。
社長が読むべき販路開拓PDF教材の販売
いまなら無料ZOOM相談30分サービス。
詳細は下記ページからご覧いただけます。
➡ 食品会社の販路開拓PDFシリーズはこちら
