営業会議を毎週やっている会社は多いです。
けれど、その会議が売上につながっているかと聞くと、多くの社長が言葉に詰まります。
資料づくりに時間を使い、報告で終わる。
終わったあとには疲労感だけが残る。
そんな会議が習慣になっていませんか。
営業会議を開くことが目的になっている会社は、危険信号です。
営業会議は「確認の場」ではなく「行動を決める場」であるべきです。
行動が変わらなければ、利益は生まれません。
営業会議が形だけになる理由
多くの会社では、営業会議の目的があいまいです。
社長に聞くと「数字のチェック」「顧客情報の共有」「モチベーションの維持」など答えはバラバラ。
どれも間違いではありません。
けれど、営業マンの時間を使う以上、明確な成果がなければ意味がありません。
営業マン一人の1時間にはコストがあります。
5人参加なら5時間分の人件費。
その時間で訪問や提案ができたら、いくつの新規先に会えるでしょうか。
会議が増えるほど、営業の現場は止まります。
そして現場が止まると、会社の血流も止まります。
報告会にしてはいけない
営業会議が「今週の報告」「受注の共有」で終わっている会社は危険です。
報告だけならメールで十分です。
会議のためにパワーポイントを作る時間があるなら、その時間で新規の電話を一本かける方がましです。
営業の目的は報告ではなく、売上をつくることです。
社長の中には「部下のやる気を高める場」として営業会議を開く方もいます。
けれど、多くの場合、それは社長の自己満足になっています。
会議で発破をかけても、翌日には元通り。
人は言葉では動きません。
動かすのは、社長が一緒に行動する姿です。
会議より同行営業が結果を出す
会議で話すより、現場で一緒に動く方がずっと成果が出ます。
同行営業をすると、営業マンの課題が一目でわかります。
話し方、提案の順序、相手の反応。
机の上の数字だけでは見えない現実がそこにあります。
同行後に短く振り返るだけで、営業マンの成長スピードは上がります。
指摘よりも「この部分はよかった」と具体的に褒めることが大切です。
現場で得た感覚を共有することこそ、営業会議に代わる最高の教育です。
食品会社の場合、同行営業は特に効果があります。
バイヤーがどんな商品に反応するのか、どんな一言で興味を持つのか。
その空気を社長が肌で感じることが、次の企画につながります。
展示会や商談会のフォローも、社長が一緒に立ち会うだけで結果が変わります。
現場同行こそ販路開拓の最短ルートです。
提案資料を磨く時間をつくる
営業会議のための資料づくりはやめて、提案資料づくりに変えましょう。
お客様に出す提案書の精度を上げることが、売上に直結します。
営業マンが実際に使う資料を一緒に検討するほうが、社長の時間の使い方としても生産的です。
たとえば週に一度、営業会議を開いていたなら、その時間を「提案改善ミーティング」に変える。
実際の提案書を持ち寄って内容を見直すだけで、会議が“実務”に変わります。
その積み重ねが販路開拓の力になります。
成功している食品会社の多くは、社長が提案書を一緒に見る時間を大切にしています。
それは「数字より現場を見ている」証拠です。
数字より顧客の顔を見る
営業会議では、数字が中心になることが多いです。
売上、件数、訪問回数。
けれど、数字の裏には一人ひとりの顧客がいます。
その人たちはどんな想いで商品を買ってくれているのか。
数字より大切なのは「なぜ売れたのか」「なぜ断られたのか」を共有することです。
営業会議が成果につながる会社は、数字ではなくストーリーを話します。
数字を追うより、顧客の声を深く掘り下げる。
この姿勢が、次の販路を生み出します。
営業マンを動かすのは「行動計画」ではなく「共感」
多くの営業会議では「来週の行動計画を出せ」と言われます。
けれど、それが本当に営業マンの力になっているでしょうか。
計画を立てるより、なぜ売りたいのか、誰に届けたいのかを話す時間のほうが意味があります。
心が動けば、体は自然に動きます。
その原動力をつくるのが、社長の役目です。
社長が現場を理解し、社員と同じ景色を見たとき、会社は一つになります。
それが販路開拓の本当のスタートです。
営業会議を減らすと、会社は動き出す
営業会議をやめた会社ほど、社長と営業マンの距離が近くなります。
社長が現場に同行し、同じ空気を吸う。
営業マンは「見てくれている」と感じ、自然と行動が変わります。
その結果、数字が上がります。
営業会議の時間を減らすことは、サボることではありません。
時間を売上に変えるための決断です。
大切なのは「何を話すか」ではなく「どう動くか」。
会議室の中ではなく、現場の空気の中に答えがあります。
まとめ
営業会議を開く前に考えてください。
その1時間が、会社の利益を生み出しているかどうか。
報告で終わるならメールで十分。
会議を開くなら、行動を決める場に変えること。
社長が動けば、社員も変わります。
会議を減らし、現場に出る。
その積み重ねが販路を広げ、会社を強くします。
売上は会議室では生まれません。
現場でしか生まれないのです。
動けば、会社は変わります。
その最初の一歩を、次の営業会議を減らすことから始めてください。
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