季節の変わり目に弱い社長は売上も落ちる 身体を守ることが販路開拓の第一歩


食品の販路開拓専門家・伊藤晴敏です。

季節の変わり目は、社長が最も体調を崩しやすい時期です。朝と昼の気温差。乾燥。仕事の切り替え。出張の増加。
この条件が重なる時期は、身体が一気に疲れていきます。自分では平気だと思っていても、体調は静かに落ちていきます。

社長は自分の身体の変化に鈍くなりがちです。理由は単純です。やることが多く、自分の感覚より仕事を優先するからです。
会社は社長で回っているので、弱みを見せるわけにいかない。周りに心配をかけたくない。スケジュールを崩したくない。
この心理が働きます。

けれども、社長が倒れた瞬間に会社が止まります。これはどんな業種でも変わりません。販路開拓も例外ではありません。
展示会があっても動けない。商談が入っていても行けない。メールの返信すら遅れる。
社長が寝込むと、案件はすべて止まります。回復した頃には、チャンスが流れていきます。

季節の変わり目の体調不良は、社長を二つの面で苦しめます。一つは身体の不調。もう一つは判断力の低下です。
身体が重い日は、良い判断ができません。商談でも声が弱くなり、言葉が短くなります。
仕入れ担当者の小さな反応に気づけません。数字の読み違いが増えます。

社長の判断ミスは、社員の判断ミスとはレベルが違います。社長の判断が狂うと、会社全体がずれます。
普段の判断なら通るはずの案件が通らない。必要な投資をためらう。販路の機会を逃す。
体調不良からズレた判断が続くと、数か月後の売上が下がることがあります。
季節の変わり目は、こうした見えない損失が最も大きい時期です。

さらに今年はインフルエンザが流行しています。社長は営業先との接触が多いので感染リスクが高まります。
とくに食品関連の取引先は衛生管理が厳しいため、少しの発熱でも商談が延期されます。延期は予定の再調整につながり、
結果的に販路のスピードが落ちます。この損失は小さくありません。

インフルエンザが流行する時期は、予防接種の検討も大切です。
効果は個人差がありますが、重症化を防ぎ、寝込む期間を短くできます。社長はスケジュールの変更が難しいため、
症状が軽く済むだけで仕事への影響が大きく変わります。出張や商談が続く人ほど接触機会が増えるので、
早めに接種をしておくと安心です。会社を守るための経営判断として考えておくと良い行動です。

ここからは、社長が今日から実践できる季節の変わり目対策をお伝えします。難しいことは必要ありません。
身体を守り、判断力を保つための最低限の習慣です。社長の仕事は朝の判断で決まります。身体を整えることは経営そのものです。

一つ目は睡眠です。睡眠は身体の回復だけではありません。判断の質を整える時間です。
寝不足の朝は、頭が働かず、動きも鈍くなります。社長の睡眠は三つが大切です。入眠の早さ。深く眠れる時間。
起きた後の頭の軽さ。この三つです。季節の変わり目は眠りが浅くなりやすいので、寝る前のスマホを控える、
温かい飲み物をとる、照明を落とす。この三つだけでも翌朝が変わります。

二つ目は温度管理です。社長は外出の時間が長く、移動回数も多いです。気温差の大きい日は、身体が追いつかず疲れが増えます。
薄手の上着を常に持つ。冷たい飲み物を控える。帰宅後すぐに身体を温める。これだけで体調の落ち込みを防げます。
温度管理は身体を守るための最も簡単な投資です。

三つ目は食事です。季節の変わり目は、身体が栄養を消耗しています。とくにミネラルが不足すると疲れが抜けません。
朝に一口でもよいので温かい汁物をとる。昼は糖質だけで済ませない。夜は遅く食べない。小さな積み重ねが免疫力を支えます。
社長の身体は車のエンジンと同じで、燃料が雑になると動きが鈍くなります。

四つ目は予定の削減です。社長は予定を詰め込みすぎます。季節の変わり目は、一つでも予定を削ることで体調が持ち直します。
削った予定の分だけ判断がクリアになります。商談の質が上がります。結果的に売上が上がります。削るのは弱さではありません。
経営の調整力です。

五つ目は出張の見直しです。インフルエンザが流行する時期は、移動が体調を崩す最大の原因です。
出張が続くと、身体が疲れ、判断が鈍り、ミスが増えます。必要な出張は行う。不要な移動はオンラインに切り替える。
行く価値のある商談だけにする。これが身体を守り、販路のスピードを落とさない方法です。

六つ目は、気づいた瞬間に休む決断です。社長は休むことが苦手です。休むと仕事が止まると思ってしまいます。
ただ、動きながら悪化させるほうが損失が大きいです。半日休むと回復し、翌日の判断が戻ります。結果的に仕事が早く終わります。

季節の変わり目は、社長にとって身体のズレが売上のズレになる時期です。身体を整えることで判断も整います。
判断が整うと取引先とのやり取りがスムーズになります。商談がうまく進みます。展示会の準備も冷静になります。
体調管理は経営の基盤です。

最後に大切な視点を一つ。社長の身体は会社の資産です。機械や設備より価値があります。
社長の身体が整っているだけで会社の空気が明るくなります。取引先の信頼も増えます。社員が安心します。
季節の変わり目の対策は、身体を守るだけでなく会社の未来を守る行動です。

身体が整っている社長は、取引先の心をつかみます。商談を決めます。社長の身体を守ることは販路開拓の第一歩です。
今日の行動が来月の売上につながります。


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