食品会社が新規顧客開拓で成功するための秘訣とは?


こんにちは。食品の販路開拓専門家の伊藤です。

新しいお客様との出会いを増やすことは、貴社の未来にとってかけがえのない大切な活動です。
食品業界は常に変化し、新しいトレンドや消費者のニーズが次々と生まれています。

このような環境で持続的に成長していくためには、既存のお客様との関係を深めることはもちろんのこと、
常に新しい販路を切り開き、新規顧客を獲得していくことが不可欠です。

もしそのやり方を間違えてしまうと、せっかくの努力が実を結ばないばかりか、
時間も労力も無駄になってしまう可能性があります。

新規顧客開拓で何よりも大切にしていただきたいのは、採算性を意識することです。
この「採算性」という言葉は、単に目先の利益だけを指すものではありません。投下した時間、労力、そして資金が、
最終的にどれだけの売上や利益となって返ってくるのか、長期的な視点も含めて見極めることが重要になります。

新しい取引先を見つけるための展示会への出展、飛び込み営業、あるいはオンラインでのプロモーションなど、
様々なアプローチがありますが、それぞれにコストがかかります。これらのコストに対して、
期待できるリターンがどれくらいあるのかを事前にしっかりと見極めることが、無駄な投資を避けるための
第一歩となります。

新規顧客開拓は「特別」な活動

既存のお客様への対応と比べると、新しいお客様を開拓するには、
実は10倍以上のエネルギーが必要だと言われています。初めての取引において信頼関係を
ゼロから築き上げなければならないためです。

商品の魅力だけでなく、企業文化、サポート体制、そして何よりも社長の人間性といった
多岐にわたる要素が評価の対象となります。既存のお客様であれば、これまでの取引実績や信頼関係があるため、
比較的スムーズに話が進むことが多いでしょう。

新規顧客に対しては、貴社がどのような会社で、どのような価値を提供できるのかを、イチから丁寧に説明し、
納得してもらう必要があります。

だからこそ、新規顧客開拓は社長が率先して取り組むべき、とても重要な業務なのです。
社長が前面に立つことで、貴社の本気度や熱意が相手に伝わりやすくなります。

経営トップが関わることで、決裁のスピードが上がったり、
より柔軟な対応が可能になったりすることもあります。
限られたリソースの中で最大限の成果を出すためにも、社長のリーダーシップは不可欠と言えるでしょう。

ここで多くの社長が陥りがちな「錯覚」があります。それは、「毎日朝から晩まで一生懸命働いているから、
それで仕事をしている」と感じてしまうことです。確かに、日々忙しく動き回っていると、
それだけで満足感を得てしまいがちです。

展示会に足を運んだり、商談のアポイントを取ろうと電話をかけ続けたり、資料作成に夜遅くまで取り組んだり。
これらの行動は間違いなく「仕事」であり、努力している証拠です。

新規顧客開拓において、すぐに成果が出ないのは当たり前かもしれません。
特に食品業界では、商談から契約、そして実際に商品が棚に並ぶまでには、試食、品質管理、物流、
プロモーション戦略など、多くの段階を踏む必要があります。

一つの取引が成立するまでに数ヶ月、あるいは半年以上かかることも珍しくありません。
この長いプロセスの中で、努力がすぐに結果として現れないことに焦りを感じることもあるでしょう。

でも、もしどれだけ時間をかけても新しいお客様が見つからなければ、
その動いた時間はすべて無駄になってしまいます。例えば、ある展示会に多額の出展費用をかけ、
社員も動員して準備に奔走したにもかかわらず、全く新しい商談に繋がらなかったとしたら、
それは「無駄な動き」になってしまいます。

自分だけの満足に終わったり、「これだけ頑張ったんだからいいだろう」と自分に言い訳をしたりしてはいけません。
厳しいようですが、事業を継続していくためには、結果が求められます。

「新規顧客開拓だから時間がかかっても仕方ない」という考え方は、決して許されるものではありません。
中小規模の食品会社にとって、時間も資金も非常に貴重な経営資源です。特に、社員数が限られていたり、
資金に余裕がなかったりする小さな食品会社にとって、無駄な動きは本当に避けたいものです。

大手企業のように豊富な人員や潤沢な広告費があるわけではありませんから、
一つ一つの活動が確実に成果に結びつくよう、より戦略的に動く必要があります。

成功へのステップ:計画と検証を大切に

新規顧客開拓を進める前に、まずは具体的なスケジュールと売上目標をしっかりと設定することが重要です。
例えば、「今後3ヶ月で、新たな取引先を2社獲得し、初年度で月商100万円を目指す」といった
具体的な目標を設定します。

この目標達成のために、どのような活動を、いつまでに、どれくらいの頻度で行うのかを
明確なスケジュールに落とし込みます。

例えば、

  • 週に何件の新規開拓に関する情報収集を行うか。
  • 月に何件のアポイントを獲得目標とするか。
  • どのくらいの期間で、製品の提案から契約までのプロセスを完了させるか。

といった具体的な行動計画を立てることが大切です。

そして、実際に活動を始めたら、その結果を定期的に振り返り、検証する時間を持つようにしてください。
これは、いわゆるPDCAサイクル(Plan-Do-Check-Action)を回すことに他なりません。

計画通りに進んでいるか、あるいは期待した成果が出ているかを確認し、もしズレがあるようであれば、
その原因を分析し、次の行動に活かすのです。
(経験上、計画に進むことはありえません)

例えば、アポイント獲得数が目標に達していないのであれば、アプローチ方法に問題があるのかもしれません。
メールの件名や内容を見直したり、電話での話し方を変えてみたりするなどの改善策が考えられます。

また、商談までは進むものの、契約に至らない場合は、提案内容や価格設定、あるいは貴社の強みの伝え方などに
課題がある可能性があります。このように、具体的なデータに基づいて改善点を見つけ出し、
次のアクションに繋げていくことが、効率的な新規顧客開拓には不可欠です。

もし、この計画と検証を怠ってしまうと、「新規顧客開拓は大変だから時間がかかるのは当たり前」
という考え方に陥りがちです。結果として、社長は毎日忙しく動き回っているのに、なかなか売上が上がらない、
という残念なパターンに陥ってしまうこともあります。

忙しいことと、成果が出ることとは必ずしもイコールではありません。
ただ忙しいだけで終わってしまっては、貴社の成長は頭打ちになってしまいます。

まとめ:賢く、効果的に新しい販路を切り開く

新規顧客開拓は、確かに大変な道のりかもしれません。採算性を常に意識し、明確な計画のもとに活動を進め、
そしてその成果をきちんと検証することで、確実に成功への道が開けます。

貴社の素晴らしい食品が、より多くのお客様の元へ届くよう、私も心から応援しています。
食品会社として、どのようなお客様に、どのような商品を届けたいのか。

そのためにはどのようなアプローチが最も効果的なのか。具体的な目標設定から行動計画の立案、
実行後の効果測定と改善まで、一貫したサポートを通じて貴社の販路開拓を力強く支援させていただきます。

何かご不明な点がありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
貴社との新しい出会いを心待ちにしております。


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