食品会社の営業チームを伸ばす社長の習慣|売上と信頼をつくるたった一つの姿勢


食品メーカーを経営していると、営業の悩みは尽きません。
売上が伸びない、営業担当の定着率が悪い、モチベーションが上がらない――。
この悩みの根っこには、「営業部門への社長の関わり方」があります。

営業は数字を追うだけの部署ではありません。
御社の商品を世の中へ届け、信頼と収益を生む会社の心臓部です。
今回は、食品会社の営業チームを本当の意味で強くするために、
社長が今日からできる“たった一つの習慣”をお伝えします。

会社の心臓部を担う営業部門の価値

多くの企業では、経理や総務といったバックオフィス業務は外部の専門家に委託できます。御社のこだわりの素材や、
受け継がれてきた伝統の味、お客様の笑顔を思い浮かべて開発した新商品を、誰よりも理解し、お客様の課題に寄り添い、
直接販売する営業活動は、そう簡単に外部に任せられるものではありません
仮に営業代行会社を使ったとしても、御社が目指すビジョンや、商品に込められた想いを深く理解することは難しいでしょう。

営業担当者は、まさに会社の「顔」であり、お客様と最も近い場所で接する存在です。
彼らがお客様からいただく「美味しい!」という一言は、御社の商品がどれほど素晴らしいかを証明し、
さらに良い商品を生み出す原動力となります。売上が伸び悩んでいるとき、新商品の販路開拓に苦戦しているとき、
最初に解決策を探すべきなのは、会社の心臓部ともいえる営業部門なのです。

「宝の持ち腐れ」になっていませんか?

多くの社長は営業部門に対して、時に厳しい言葉をかけてしまいがちです。「今月のノルマはどうなっているんだ?」
「目標達成率が低いじゃないか」と、結果ばかりを追求し、プレッシャーをかけていませんか?
その気持ちは痛いほどわかります。社長は会社の全責任を背負っているからです。

ですが、そこで立ち止まって考えてみてください。厳しい言葉を投げかけ続けることで、
営業担当者のモチベーションは本当に上がりますか?残念ながら、多くの場合、逆効果になってしまいます。
社員は「どうせ頑張っても評価されない」「いつも怒られてばかり」と感じ、次第に意欲を失っていくでしょう。

会社の宝であるはずの営業担当者が、いつしか「ただのノルマを追う人」になってしまう。
これでは、まさに「宝の持ち腐れ」です。

営業担当者を奮い立たせる「魔法の言葉」

では、どうすれば営業担当者の士気を高め、会社の売上を伸ばすことができるのでしょうか。
それは、社長が自ら、営業担当者に頭を下げることです。

もちろん、これは土下座をしろ、という意味ではありません。

  • 「いつも、御社のこだわりの商品を売ってくれてありがとう」
  • 「君たちの頑張りがあるから、たくさんの食卓に笑顔が届いているんだ」
  • 「お客様に『美味しい!』と喜んでもらえたのは、君が一生懸命説明してくれたおかげだよ」

このような言葉を、日頃から伝えているでしょうか?

トップである社長が、感謝の気持ちを表すことで、営業担当者は「自分たちの仕事が会社に貢献している」
「社長は自分たちの頑張りを見てくれている」と実感できます。これこそが、何よりも彼らのモチベーションを向上させ、
自発的に行動する力を引き出す最も強力な方法なのです。

成功事例に学ぶ、営業チームの強化策

過去に支援した食品会社の事例をご紹介します。その会社は、創業50年を超える老舗でしたが、
売上が伸び悩み、営業担当者の入れ替わりも激しいという課題を抱えていました。
社長は「若い営業担当者は根性がない」と嘆いていましたが、私は社長に一つの提案をしました。
それは、毎月の営業会議の冒頭で、営業担当者一人ひとりの日頃の頑張りを具体的に褒めることでした。

最初は「そんなことで変わるのか?」と半信半疑だった社長ですが、ある日、若手営業担当者が遠方の展示会で獲得した
大きな契約について、会議で「君がうちの伝統の味を熱心に伝えてくれたから、お客様に通じたんだね。
本当にありがとう」と伝えたそうです。すると、その営業担当者は目を輝かせ、
「社長にそう言っていただけて、本当に嬉しいです!」と答え、その日から見違えるように行動が変わりました。

それ以来、社長は意識的に「ありがとう」と感謝を伝えるようにしました。すると、営業チーム全体に活気が戻り、
互いに協力する雰囲気も生まれました。結果として、その年の売上は前年比で120%を達成し、
離職者も大幅に減少したのです。

この事例が示すように、社長の言葉一つで、営業チームは生まれ変わります

今、すぐできること

まずは明日、出社したら、一番に目があった営業担当者に声をかけてみてください。
「いつもありがとう。君のおかげで、うちのこだわりの商品がたくさんの人の食卓に届いているよ」
たったこれだけで、その日の彼らの仕事に対する姿勢は変わるはずです。
そして、その小さな変化が、やがて大きな会社の成長へと繋がっていくのです。

御社の営業担当者は、決して「ノルマを課せられるだけの存在」ではありません。
彼らは御社の未来を創り出し、お客様の「美味しい」を届けるかけがえのないパートナーです。
営業に対して、心からの感謝と尊敬を示すこと。これが、食品業界で勝ち残るための最初のステップです。

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