食品会社を経営されている社長にとって、会社の売上は、まさに会社の健康状態を示すバロメーターのようなものですよね。
ところで、社長は毎日の売上を細かく確認されていますでしょうか。
個別のご相談でお話を伺う中で、意外に多くの社長が、日々の売上を細かくチェックされていない、
というお声をお聞きすることがあります。
もちろん、会社の規模や業種によってその頻度は様々でしょう。例えば、一般のお客様を相手にされるBtoCのビジネスでは、
多くの場合、毎日の売上を詳細に把握されていることと思います。企業間取引がメインとなるBtoBの食品会社の場合、
月末にまとめて1ヶ月の売上を確認する、あるいは月に数回程度、といったケースも少なくありません。
毎日の売上を確認することには、会社をより強く、より安定させるための大切なヒントがたくさん隠されています。
なぜ毎日の売上チェックが大切なのでしょうか?
売上を日々確認することで、会社の中で何が起こっているのか、その変化にいち早く気づくことができます。
例えば、
「あれ?いつもより急に売上が伸びているけれど、何が要因だろう?」
「今日は少し売上が落ち込んでいるな。何か普段と違うことがあったのかな?」
このように、日々の数字と向き合うことで、様々な疑問が浮かび上がってくるはずです。これらの疑問こそが、
経営のヒントになります。
もし、売上の異変にすぐに気づくことができれば、それが良い変化であれば、その要因を分析して
さらに伸ばすための施策を考えられます。もし悪い変化であれば、早期に原因を特定し、対策を講じることが可能です。
月末にまとめて数字を見た時では、すでに時間が経ってしまっていて、対応が後手に回ってしまうこともあります。
ある特定の商品の売上が急に落ち込んだとして、それが数日後に分かれば、すぐに原因を調査し、営業戦略を見直したり、
在庫調整を行ったりと、迅速な対応ができますよね。1ヶ月後にようやくその事実に気づいた場合、
すでに手遅れになっている可能性も考えられます。
日々の売上チェックが教えてくれること
毎日の売上チェックは、単に数字を見るだけでなく、会社の様々な側面を映し出す鏡のようなものです。
お客様の動きが見えてくる
例えば、特定の日や曜日、時間帯に売上が伸びているのであれば、
それはお客様の購買行動に何らかの傾向があるのかもしれません。新商品の反響はどうだったか、
キャンペーンの効果はどのくらいあったのかなど、お客様の反応をダイレクトに感じ取ることができます。
営業活動の成果を実感できる
営業担当者様が日々努力されている結果が、売上として現れます。目標達成に向けて、どの部分を強化すべきか、
具体的な施策の効果はどうだったかなど、日々の営業活動の成果を肌で感じ、次の行動へと繋げることができます。
在庫管理の最適化に繋がる
食品を扱う会社様にとって、在庫管理は非常に重要です。日々の売上を見ることで、商品の動きがより明確になり、
どの商品をどれくらいのペースで製造・仕入れれば良いか、過剰な在庫や品切れのリスクを減らすための判断材料になります。
経営判断のスピードが上がる
変化の激しい現代において、迅速な経営判断は会社の成長に不可欠です。日々の売上データが手元にあれば、
市場の変化や競合の動向など、外部環境の変化にも即座に対応しやすくなります。
忙しい社長へ、日々の売上チェックを習慣にするには
社長は、経理や営業の状況も把握され、さらには取引先との交渉や金融機関とのやり取りなど、
本当に多岐にわたる業務をこなされていることと思います。その中で、毎日売上をチェックする時間を確保することは、
一見すると難しいと感じるかもしれません。
社長の無理がない範囲で、少しずつ習慣にしてみるのが良いでしょう。締めの経理担当、営業担当も作業が
増えると大変なので一気にペースを変えないようにするのがコツです。毎日社長から怒られたり、小言を言わるのが
ヤダと言って売上集計しない担当者も出てくるかも知れません。
朝一番のルーティンに組み込む
出社後、メールチェックの前に5分だけ売上データを確認する時間を作る、など。
シンプルな形式でまとめる
高度な会計ソフトを使いこなす必要はありません。手書きのノートでも、簡単なエクセルシートでも構いません。
重要なのは、毎日継続することです。
見るべきポイントを絞る
最初から全てを完璧に把握しようとせず、まずは「今日の総売上」や「主要商品の売上」など、
ご自身が最も気になるポイントに絞って確認してみるのも良いでしょう。
デジタルツールを活用するのも一つの方法です。最近では、手軽に利用できるクラウド会計ソフトや
POSシステムなども充実しています。これらのツールを導入することで、日々の売上データを自動で集計し、
グラフなどで視覚的に把握することも容易になります。
早期発見、早期対策が未来を拓く
どんなに順調に見える会社でも、経営には波があります。売上が順調な時もあれば、
思いがけない要因で一時的に落ち込むこともあるかもしれません。大切なのは、悪い状況に直面したとしても、
それをいかに早く察知し、最小限の被害で抑えるための手を打てるかです。
日々の売上チェックは、まさにその「早期発見」を可能にする最も基本的な非常に強力なツールです。
まるで健康診断のように、日々の数字と向き合うことで、会社の小さなサインを見逃さずに済みます。
もし今、日々の売上チェックが習慣になっていない、あるいはどうすれば良いか悩んでいる、
という社長がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、販路開拓のご相談も兼ねてお話ししてみませんか。
御社の状況に合わせた、売上把握の方法や、それを経営に活かすための具体的なアドバイスをご提供できるかもしれません。
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