こんなお悩みはありませんか?
「営業に行ってもなかなか受注につながらない」
「展示会に出ても成果が見えにくい」
「自社商品の魅力をどう発信すればいいのかわからない」
こうした課題は農家や農業法人でも同じです。
近年、若手農家を中心に YouTubeを活用して販路を開拓 するケースが急増しています。
高額な広告費をかけずに、自分の言葉で自分の商品を発信する――。
その取り組みは、食品メーカーの皆さまにとっても大きなヒントになるはずです。
今回のブログは、奈良県の農家の事例を取り上げながら、
「なぜ農家がYouTubeで成果を上げられるのか」「食品会社の販路拡大にどう応用できるのか」を
お話しをします。
1. 農家が直面する課題は食品会社と同じ
JAや市場に出荷するだけでは収益性が限られる時代になり、農家は「どうやって売るか」を
真剣に考える必要があります。
これはまさに食品メーカーが「卸や商社に頼るだけでは成長できない」と感じている状況と重なります。
- 価格競争から抜け出せない消費者に商品の強みを伝えられない
- せっかく作った商品が埋もれてしまう
こうした課題を突破するために、農家が注目したのが YouTubeによる情報発信 でした。
2. YouTubeは「営業ツール」である
こちらの農家さんは「スマイル農業」というチャンネルを立ち上げ、畑での作業風景や農業にかける思いを
動画で発信しています。
動画は数十本にのぼり、「大学生からはじめる農業」といった企画では、自身の挑戦や苦労を飾らずに語っています。
重要なのは、単なる日記動画ではなく、営業ツールとして位置づけている点です。
例えば直売所には「YouTubeを見てください」と書かれたポップを設置。動画を見た消費者がファンとなり、
実際の購入やリピートにつながっています。
つまり、YouTubeは「商品カタログ」でもあり「営業マン」でもあるのです。
3. ストーリーがブランド力を高める
食品会社が参考にすべきは、農家さんの動画に「ストーリー」があることです。
- コロナ禍でアルバイトがなくなり、農業を始めた背景
- 雑草だらけの畑を仲間と一から開墾した挑戦
- 師匠との出会いから学んだ栽培技術
- 消費者との交流で得た喜び
これらを映像で伝えることで、単なる「野菜」ではなく、「農家さんが育てた野菜」として価値が上がります。
食品会社でも、商品の開発ストーリーや職人の思いを動画で伝えることで、価格競争から抜け出しやすくなります。
4. YouTubeが販路開拓に直結する理由
YouTubeの効果は「PR効果」にとどまりません。販路開拓に直結する具体的なメリットがあります。
- バイヤーの信頼獲得につながる
展示会や商談で「実際の製造現場を動画でご覧ください」と示せば、言葉よりも説得力を持ちます。 - 消費者のファン化を促進する
動画を見た人がECサイトや直売所に訪れ、購入後にSNSで拡散するケースも増えます。 - 地域や業界からの応援を得られる
新規就農者や中小企業の挑戦は、多くの人の共感を呼び、協力者やメディア露出にもつながります。
これらは食品メーカーにもそのまま当てはまります。特に地域色の強い商品は「地元の食文化を伝える動画」として
発信することで、百貨店やホテルなど高付加価値市場への入口になります。
5. 食品会社が取り入れるべき3つのポイント
農家の事例を食品会社に当てはめると、次の3つのポイントが重要です。
- 動画は「営業資料」として活用する
作って終わりではなく、商談や展示会で活用し、バイヤーに「動画で製造工程が見られます」と提案する。 - ストーリーを発信する
「どんな想いで商品を作ったか」を伝えることで、商品が単なる物からブランドへ変わります。 - 小さく始めて続ける
スマホ1台から始められるのがYouTubeの強み。初めは短い動画でも、継続することで資産になります。
6. 「動画が苦手」を乗り越える方法
多くの経営者が「顔を出すのは恥ずかしい」「動画編集は難しい」と感じます。
しかし、農家さんの動画も最初はシンプルな撮影から始まりました。むしろ素朴さや誠実さが視聴者に響きます。
食品会社でも「社員の声」「現場の雰囲気」をそのまま伝えるだけで十分です。テロップやBGMは後から
少しずつ工夫すればよく、完璧を目指す必要はありません。
お金と時間をかけて難しい編集テロップなどはやらなくてもだいじょうぶです。
7. 農家の成功事例が示す未来
高齢農家の引退や地域農業の担い手不足という課題は、食品業界でも「後継者不足」「販路縮小」といった形で
表れています。そんな中で、農家さんのように YouTubeで挑戦する姿を発信することが共感と販路を生む のです。
食品会社の社長にとっても、これは「自社の未来を切り開く大きなヒント」になるでしょう。
まとめ
農家がYouTubeを活用して販路を広げている事例は、食品会社の経営者にとってまさに実践的な学びです。
- 動画は最強の営業ツール
- ストーリーが商品に付加価値を与える
- 消費者やバイヤーとの信頼構築につながる
これらを取り入れることで、展示会や商談での成果を高め、ECや直販でも売上を伸ばすことが可能です。
「うちは食品メーカーだから動画は関係ない」と思うのは早計です。パソコンが苦手な農家ができているのですから、
食品会社も必ずできます。まずは1本の動画から、自社の販路拡大をスタートしてみてはいかがでしょうか。
動画の編集は不要です、とにかく気にせずに続けること、
効果が出るまで時間がかかりますが、絶対やめないことです。
これが成功のコツです。
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