食品業界で安定的に売上を伸ばすには、新規顧客の獲得だけでなく「リピート注文」をどれだけ得られるかがカギになります。
多くの食品会社の社長が「新規取引を開拓すること」に注力しがちですが、実は既存顧客から継続的に注文をいただく仕組みを
作ることが、経営を安定させる最短ルートです。
この記事では、食品会社の社長が実践すべき「リピート注文を増やす秘訣」について、営業現場での具体例も交えながら
わかりやすく解説します。
既存顧客は「ダイヤモンド資産」
御社の商品を一度でも購入してくれた顧客は、会社にとって大きな財産です。
とくに食品は「味」「品質」「安心感」といった体験を通して信頼関係が築かれやすいため、
最初の購入体験が良ければ自然とリピート注文につながります。
ところが現場では「一度注文をいただいたから安心」と考えて、その後のフォローを怠ってしまう営業マンも少なくありません。
その結果、気づけば競合他社に取引を奪われてしまうこともあります。
既存顧客は新規顧客を獲得するよりも「7倍効率的に」売上につながると言われます。社長が率先して「顧客資産を守る」という
意識を社員に浸透させることが重要です。
リピートを生む2つの基本行動
1. 定期的な訪問・接触
営業の基本は「顔を見せること」です。訪問頻度が多いほど、顧客は「安心感」を覚えます。商談がなくても、
商品の活用事例や他社の成功事例を紹介するだけでも十分価値があります。
例えば、デパートや高級スーパーのバイヤーに対して「同業他社ではこんな売り場展開をしています」と情報を伝えるだけで、
「この営業は役立つ」と感じてもらえます。小さな積み重ねがリピート注文につながるのです。
2. 有益な情報発信(メール・FAX・ニュースレター)
訪問だけでは限界があります。そこで活用すべきなのが「定期的な情報発信」です。メールやFAXを通じて、
季節商品の提案や売場づくりのヒントを届けると、顧客の頭の片隅に常に自社の存在を残せます。
例えば「来月は母の日に向けた需要が高まります。こんな提案はいかがでしょうか」という内容を送れば、
顧客にとってはタイムリーな気づきになります。
顧客との「距離感」が売上を決める
リピート注文が途絶える理由は「商品に不満があったから」と考えがちですが、実際には「営業との距離が遠くなったから」が
多いものです。食品業界では商品力も大事ですが、それ以上に「信頼できる人から買いたい」という気持ちが強く働きます。
つまり、リピートを生む秘訣は「信頼関係を途切れさせないこと」。営業の質よりも「接触の継続」が重要だといえるでしょう。
新規開拓とリピート獲得は両輪
「新しい販路を開拓しないと会社は伸びない」と考える社長も多いですが、既存顧客を軽視すると土台が揺らぎます。
新規開拓にかかるコストは大きく、成果が出るまで時間もかかります。一方、既存顧客への提案はハードルが低く、
短期的に成果につながりやすいのです。
例えば、新規取引を1件獲得するために10回の訪問が必要だとします。同じ労力を既存顧客に費やせば、
リピート注文を2件、3件と積み重ねられる可能性があります。社長は「新規」と「リピート」のバランスを見直し、
営業活動を最適化する必要があります。
具体的な実践方法
- 訪問スケジュールを仕組み化する
営業任せにせず、会社全体で「月1回は必ず顧客に接触する」とルール化しましょう。 - 情報発信を仕組み化する
ニュースレターやメールマガジンをテンプレート化し、毎月定期的に送る体制を整えることが大切です。 - 顧客の声を必ず記録する
訪問や電話で得た顧客の一言を営業日報に残し、社内で共有します。
「あのスーパーではこの商品が動いている」という情報が、次の提案に役立ちます。 - 季節行事に合わせた提案を準備する
食品は季節性が強いため、イベントごとに提案できる商品を社内でリスト化しておきましょう。
リピート顧客が増えると経営は安定する
食品会社にとって、売上の予測が立ちにくいことは大きな不安材料です。
既存顧客から安定的にリピート注文をいただければ、月々の売上が見えやすくなり、経営計画も立てやすくなります。
たとえば「既存顧客10社から月1回の定期注文をもらえる仕組み」を作れば、それだけで基盤が安定します。
そこに新規顧客が加われば、売上は自然と右肩上がりになります。
社長がリピートを重視すべき理由
- 営業効率が高い:新規開拓より労力が少なく済む
- 売上予測が立てやすい:経営の安定につながる
- 顧客資産を守れる:競合に奪われるリスクを減らせる
社長がまずやるべきことは「リピート顧客を大切にする文化」を社内に根づかせることです。
営業マン任せにするのではなく、会社全体の方針として取り組むことが成果につながります。
「接触を絶やさない」が最大の秘訣
リピートの注文をもらう秘訣はとてもシンプルです。
既存顧客と接し続けること。
そのために、
- 定期訪問で安心感を与える
- メールやFAXで情報を届ける
この2つを続けることが基本です。食品会社の社長がこの仕組みを社内に浸透させれば、必ずリピート注文は増えます。
顧客との距離を近く保ち、信頼関係を積み重ねていくこと。
これが当たり前のようで難しいです。
それこそが、安定的な売上と会社の成長を支える最大のポイントなのです。
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