最近は、どこへ行ってもマスクをしたまま話をする人が多くなりました。
感染症対策や花粉症、ノーメイクなど、理由はいろいろあります。
もちろん健康を守るための行動としてマスクをすること自体は悪いことではありません。
ただ、営業や商談の場面では話は少し違ってきます。
顔を隠したままの打ち合わせは、信頼関係の構築に影響を与えるからです。
食品業界の商談は、人と人のつながりで成り立っています。
サンプルを渡す、味を説明する、価格や納期を相談する。
どんな場面でも、最終的に相手が判断するのは「この人と取引しても安心かどうか」です。
この「安心感」を生み出す要素のひとつが、表情です。
マスクで顔の半分を覆ってしまうと、どんなに丁寧に話しても伝わる印象が弱くなります。
とくに初対面の相手は、あなたの目や口の動き、表情の柔らかさなどから信頼を感じ取ります。
たとえば、バイヤーとの商談を想像してみてください。
相手は短い時間であなたの印象を判断しています。
そのとき、表情が見えないと「この人は本音を話していないのでは」と感じられることがあります。
営業の現場では、たった一瞬の印象が商談の流れを決めることもあります。
だからこそ、できる限りマスクを外して話すことが大切なのです。
もちろん、体調が悪い場合や社内のルールでマスク着用が求められている場合は別です。
ただ、会話の最初に「花粉症で咳が出るので、マスクのままで失礼します」と
一言添えるだけで印象は大きく変わります。
無言でマスクをしたまま話すのとでは、相手の受け取り方がまったく違います。
ビジネスは信頼がすべて。
小さな気配りが、大きな成果につながるのです。
営業において「顔が見える」というのは、単なる見た目の問題ではありません。
顔にはその人の誠意や真剣さが表れます。
少しの緊張、笑顔、うなずき、そうした小さな動きが「この人はまじめだ」「信頼できそうだ」と感じさせます。
食品を扱う会社であれば、安心・安全を伝えるには誠実な印象が欠かせません。
商品の品質が良くても、社長や営業担当の印象が悪ければ取引は進みません。
表情は、無言の営業トークなのです。
社長自身が営業に出る場合も同じです。
社長が自らマスクを外し、真剣な表情で話すだけで、相手は「この会社は本気だ」と感じます。
とくに地方の取引先や卸との初商談では、表情から人柄を判断されることが多いものです。
話し方や資料よりも、顔の印象が先に記憶に残ります。
だからこそ、顔を見せて話すことが重要です。
マスクを外すことに抵抗がある人もいるでしょう。
その場合は、距離をとって話す、透明パネル越しに座る、換気をしながら会話するなどの方法で調整できます。
重要なのは「顔を見せよう」という姿勢です。
その意識があるだけで、声のトーンや目の動きが変わり、印象が柔らかくなります。
営業マンを抱える会社では、社員教育の中でこの点を明確に伝えておくとよいでしょう。
「身だしなみ」「話し方」と同じように、「顔を見せる勇気」も営業スキルのひとつです。
マスクを外して話すことは、相手を尊重する行為です。
「あなたにきちんと向き合っています」というメッセージになるのです。
ある食品メーカーの社長は、商談のときに意識してマスクを外すようにしたところ、
反応が明らかに変わったと話しています。
バイヤーがマスクをしてると「この人、風邪?」と
勘ぐるようです。
以前は担当者の反応が淡々としていたのが、顔を見せて話すようになってからは、
笑顔での会話が増え、成約率も上がったそうです。
相手が表情を読み取りやすくなることで、親近感が生まれるのです。
営業とは人間関係をつくる仕事。
その基本が「顔を見せて話すこと」なのです。
食品会社は「信頼で売る業界」です。
おいしさやデザインだけではなく、つくり手の誠意が伝わるかどうかで選ばれます。
だからこそ、営業や打ち合わせでは表情を伝えることが欠かせません。
顔を見せて話すだけで、あなたの印象が数倍良くなります。
これは心理的にも実証されており、人は「顔が見える相手」ほど好意を感じやすいといわれています。
商談は商品説明の場であると同時に、信頼を築く時間でもあります。
笑顔で話すことで、相手の緊張がほぐれます。
真剣な表情で説明すれば、あなたの情熱が伝わります。
マスクを外して、言葉だけでなく「顔で語る営業」を意識してください。
その姿勢こそ、食品会社の営業にふさわしい信頼づくりの第一歩です。
実際に成約の決め手を聞くと、「最後は人柄で決めた」と言うバイヤーが圧倒的に多いものです。
商談の成功率を高める近道は、商品説明よりも先に「あなた自身を信じてもらうこと」。
そのための最初の一歩が、マスクを外して話すという小さな行動なのです。
まとめとして一言。
営業の基本は「相手の心を開くこと」です。
マスクを外すという行動は、単に顔を見せることではなく、心を開く行動です。
営業も経営も人間関係の積み重ね。
顔を合わせて話す時間を大切にする会社が、結果として取引を広げていくのです。
顧問契約・セミナー・取材のご相談
食品会社の販路開拓支援、講演・研修のご依頼、マスコミ取材のご相談
ご相談・お問い合わせフォーム
食品会社の社長向けPDF教材の販売
販路開拓成功シリーズを販売中 オンライン無料相談30分付き
教材購入はこちら(STORES)
