食品会社の社長にとって、展示会は大きな販路開拓のチャンスです。
百貨店や高級スーパーのバイヤー、飲食業の仕入れ担当者など、多くの見込み客に一度に出会える機会だからです。
ところが「展示会に出たのに売上が出ない」「名刺は集まったが、その後につながらない」と悩む社長が少なくありません。
その原因のひとつが「接客を他人に任せすぎていること」です。
特に中小食品メーカーの場合、営業マンがいないケースが多く、社長がすべてを担っているはずです。
そんな中で「コンパニオンを入れて人を集めよう」と考えるのは、効果が薄いどころか、
逆に売上チャンスを逃してしまうこともあります。
この記事では、展示会で成果を出すために社長が押さえておくべきポイントをわかりやすく解説します。
コンパニオンは売上に直結しない
展示会でよく見かけるのが、華やかなコンパニオンや派手な装飾で人を集めるブースです。
大手企業はブランドイメージを広げるために、広告宣伝費をかけて演出を行います。
ですが、食品会社の社長にとって展示会の目的は「契約に直結するバイヤーとの出会い」であり、
単なる賑やかしではありません。
コンパニオンが呼び込むのは「なんとなく興味を持った一般来場者」であることが多く、
本当に欲しい「バイヤー」や「仕入れ担当者」ではないケースがほとんどです。
人を集めても、それが見込み客でなければ意味がありません。
中小企業が限られたリソースで戦うには「数ではなく質」を重視しなければならないのです。
社長自身が前面に立つ展示会こそ信頼される
営業マンがいない食品会社では、社長自身が営業担当であり商品説明者です。
バイヤーは「誰がつくっているのか」「どんな思いで食品を届けているのか」に強い関心を持っています。
その声を伝えられるのは、社長本人以外にいません。
例えば、大手スーパーのバイヤーは数多くの出展者から声をかけられます。
そのとき、コンパニオンやアルバイトから「こちらの商品はいかがですか?」と声をかけられても、深い商談には発展しません。
逆に社長が直接話しかけ「うちの商品はこういうこだわりで作っています。御社の売場に合う理由は…」と語れば、
短時間でも強烈な印象を残せます。
社長が自ら接客することで「顔の見える食品会社」として信頼が生まれ、リピートや契約につながりやすくなるのです。
展示会で成果を出すための準備ポイント
展示会は出るだけでは成果につながりません。事前準備と当日の行動が成否を分けます。
食品会社の社長が押さえておきたいポイントを整理します。
1. 目的を明確にする
「新しいバイヤーとの名刺交換を〇件」「試食から具体的な商談につなげる件数を〇件」など、数値で目標を決めておきましょう。
ゴールがなければ、ブースでただ立っているだけになります。
2. ターゲットを絞り込む
誰に商品を届けたいのかを明確にしてください。「高級スーパー向けの商品なのか」「百貨店の催事向けなのか」。
ターゲットがはっきりしていれば、話しかけ方や商品説明も変わります。
3. 試食・サンプルの準備
食品の展示会では試食が最大の武器です。ただし「配ること」が目的ではなく「商談につなげること」が目的です。
社長自ら試食の提供を行い「どんな売場で展開されていますか?」と質問を投げかけると、自然に会話が商談に発展します。
4. 即答できる資料を用意する
価格表、ロット数、納期、配送体制など、バイヤーが知りたい情報は決まっています。その場で答えられれば
「この会社は信頼できる」と評価されます。
5. フォロー体制を整える
展示会は出会いの場にすぎません。大切なのはその後のフォローです。名刺交換をしたバイヤーには、
1週間以内に必ずメールや資料を送ること。スピード感が契約につながります。
接客を「人任せ」にすると売上を逃す
展示会で成果が出ない多くの会社は「せっかく人を集めても商談に結びつかない」という共通点があります。
その原因は、社長が接客をアルバイトやコンパニオンに任せすぎているからです。
食品業界では「誰から買うか」が大きな判断基準になります。社長自身が接客に立つことこそ、最大の差別化戦略です。
もし人手が足りない場合でも、商品の説明や商談の部分は必ず社長が担当し、スタッフはサポート役に徹するようにしましょう。
展示会は「社長の現場」
展示会は単なるイベントではなく、リアルな市場調査の場でもあります。競合商品の価格やパッケージ、バイヤーの反応、
売場のトレンドなど、生の情報が得られるのです。これらを肌で感じられるのは、現場に立つ社長だけです。
営業マンがいない食品会社にとって、展示会は「社長の舞台」です。そこでどれだけ本気で顧客と向き合えるかが、
売上に直結します。
展示会は任せず、社長が主役に
展示会で成果を出す秘訣はシンプルです。
社長が自らブースに立ち、見込み客と直接話すこと。
華やかな演出やコンパニオンに頼る必要はありません。食品会社の魅力を最も伝えられるのは、他でもない社長自身です。
展示会を「任せる場」ではなく「自ら動く場」と考えることで、必ず販路開拓につながります。
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