食品会社の社長にとって、販路開拓や営業活動は日々の大きなテーマです。
どんなに良い商品を作っても、バイヤーに信頼されなければ取引にはつながりません。
営業マンを置かず、社長自らが商談に臨むケースも多い中で、
「どうすれば自社の商品をより信頼してもらえるか」は永遠の課題です。
ここで役立つのが権威性マーケティングです。心理学でも知られる「権威の法則」を営業や販路開拓に応用することで、
取引先からの評価が大きく変わります。
この記事では、食品会社の社長が現場で使える権威性マーケティングの具体的な活用法を、わかりやすく解説していきます。
権威性マーケティングとは?
権威性マーケティングとは、「人は権威を持つものに従いやすい」という心理を応用した営業手法です。
心理学者ロバート・チャルディーニの「影響力の武器」でも紹介されている有名な法則で、多くの企業が活用しています。
例えば医師や大学教授、有名シェフが推薦している食品は、それだけで「信頼できそうだ」と感じ、
購入の可能性が高まります。一方で、無名の人が推薦しても説得力は弱い。これが権威性の効果です。
食品業界はとくに「信頼」が重視されるため、この法則をうまく使うと商談や販路拡大に大きな力を発揮します。
肩書や部署名が与える印象
権威性は、名刺に書かれている肩書や部署名でも発揮されます。
多くの食品会社では「営業部」「販売課」といった一般的な名称を使っているでしょう。
ところが、名称を工夫するだけで印象は大きく変わります。
- 「営業部」 → 「顧客サポート部」
- 「販売課」 → 「コンサルティング室」
- 「課長」 → 「上級コンサルタント」
肩書や部署名が変わると、相手に与える印象も変わります。「ただ売り込みに来た営業」ではなく
「相談に乗ってくれる専門家」というイメージを持ってもらえるのです。
食品会社の事例で考える
ある自動車販売会社では、部署名を「販売部」から「安全運転支援部」に変えたところ、顧客の反応が良くなり、
売上も上がったという事例があります。
食品会社でも同じことが起きます。例えば、次のように名称を工夫するとどうでしょうか。
- 「営業部」 → 「バイヤーサポート室」
- 「販売課」 → 「商品提案室」
- 「営業担当」 → 「食品流通コンサルタント」
肩書や部署名を少し工夫するだけで、バイヤーからの見られ方が変わり、話を聞いてもらいやすくなります。
バイヤーは「誰から買うか」を重視する
食品の取引は「商品そのもの」以上に「誰から買うか」が重要です。
バイヤーは、品質や価格に加えて、相手の信頼性を重視します。
名刺に「営業担当」と書かれている人と、「食品流通コンサルタント」と名乗る人が同じ話をしたとき、
どちらの話を聞きたくなるでしょうか。多くの場合は後者です。
このように権威性を活用すれば、競合が多い商談の場でも優位に立てるのです。
食品会社で権威性を高める具体的な方法
では、食品会社の社長が実際にできる権威性マーケティングの実践法を紹介します。
名刺の肩書を工夫する
「代表取締役」という肩書はもちろん強い権威性を持っています。
ただ、場合によっては「食品開発責任者」「食品販路コンサルタント」など専門性を強調した肩書を使う方が効果的です。
部署名を変える
営業部や販売課という一般的な名称よりも、「商品提案室」「顧客成功支援課」など相手の利益を連想させる名称が効果的です。
外部の権威を借りる
医師や大学教授、有名シェフの推薦を商品紹介に添えると、信頼性が一気に高まります。
展示会のブースでも「〇〇大学の研究データ」「△△シェフ監修」といった表示は有効です。
メディア実績を伝える
テレビや新聞、業界誌で紹介された経験があれば必ず営業資料や名刺に記載しましょう。
第三者の評価は大きな権威性になります。
認証や受賞歴を活用する
HACCP認証、モンドセレクション、地域ブランド認定などの受賞歴は立派な権威性の証明です。
バイヤーは安心感を得られ、商談が前に進みやすくなります。
権威性を活用する際の注意点
権威性マーケティングは強力ですが、誇張や虚偽は逆効果になります。肩書を盛りすぎたり、根拠のない権威を装うと、
かえって信頼を失います。
大切なのは、実態に基づいて「見せ方」を工夫すること。
実績や立場を正しく表現すれば、バイヤーとの距離は自然と縮まります。
権威性マーケティングがもたらす効果
権威性を活用することで、次のような効果が期待できます。
- 商談で話を聞いてもらいやすくなる
- バイヤーからの信頼を得やすい
- 競合との差別化ができる
- リピート注文につながる確率が高まる
食品会社にとっては、特に「リピート注文」が大きなメリットです。
一度の取引ではなく継続的な関係を築くには、信頼が不可欠。
その信頼を最初の段階で得やすくするのが権威性マーケティングなのです。
食品会社の社長こそ権威性マーケティングを取り入れよう
食品会社の社長が販路開拓で成果を上げるためには、ただ商品を説明するだけでは足りません。
相手に「信頼できる人物」と思ってもらう工夫が必要です。
名刺の肩書を変える、部署名を工夫する、第三者の推薦を活用する。
これらは小さな工夫ですが、商談の成果を大きく左右します。
権威性マーケティングを取り入れれば、食品営業の現場でライバルと差をつけ、
信頼される社長として販路を広げていくことができます。
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