コロナ禍もようやく落ち着き、展示会がリアル開催される機会が増えてきました。活気を取り戻しつつある会場で、
新たな出会いやビジネスチャンスを求めている社長も多いのではないでしょうか。
さて、御社が展示会に出展される際、ブースの説明員はどなたが担当されていますか?
営業担当者、技術担当者、それとも総務の方でしょうか。
多くの場合、それぞれの部署の担当者が役割を分担して対応していることと思います。
ここで明確にお伝えしたいことがあります。
展示会の説明員は、社長であるあなたの仕事です。
これは決して、他の社員の努力を軽んじるものではありません。
むしろ、社長自らが最前線に立つことの計り知れない価値についてお話ししたいのです。
展示会期間中、ぜひ都合をつけてブースに立ち、来場者の方々と直接お話ししてみてください。
社長がブースに立つことで得られる「生の声」
食品業界の展示会に来場される方は、たとえ御社の見込み客でなかったとしても、
少なくとも御社の扱う食品分野や関連業界に強い興味を持っている方々です。
忙しい時間を割いて、何か新しい情報や解決策、あるいは新しい食材や加工技術を求めて展示会に来ています。
そのような方々と社長が直接話すことには、計り知れない価値があります。
会社の椅子に座っていては、決して得られない「生の声」を、その場で聞くことができるのです。
来場者との会話の中から、御社の製品やサービスに対する具体的な感想、潜在的なニーズ、
あるいは競合他社にはない御社への期待など、貴重な情報が浮かび上がってくるでしょう。
時には、お客様自身も気づいていないような「隠れたニーズ」を発見できることもあります。
これらの情報は、新しい食品素材の開拓、商品開発のヒント、既存商品の改善点、新たな流通チャネルの可能性など、
御社の今後の戦略を立てる上で極めて重要な要素となるはずです。
例えば、食品メーカーの担当者から「アレルギー対応の素材で、もっとこんな商品が作れないか」とか、
飲食店経営者から「〇〇地方の伝統食材を使ったメニュー開発に興味がある」といった、具体的な声を聞けるかもしれません。
また、健康志向の高まりや環境問題への意識など、食品トレンドの変化に関する示唆を得る機会もあります。
最近では、プラントベースフードやグルテンフリー製品への関心、フードロスの削減に向けた取り組みなど、
消費者のニーズは多様化しています。これらの最新の動向を肌で感じることで、机上のリサーチだけでは決して見つけられない、
真の顧客ニーズを教えてくれます。
社長自らがこのプロセスに関わることで、市場の息吹を肌で感じ、
より迅速かつ的確に経営判断に反映させることが可能になります。
食品業界のトレンドは移り変わりが早いため、こうした現場の感覚は非常に重要です。
社長がもたらす「信頼と安心」
社長がブースに立つことは、来場者に対して大きな信頼と安心感を与えます。
多くの来場者は、企業のトップと直接話ができる機会を貴重だと感じます。
特に食品業界では、安心・安全に対する意識が非常に高く、製品の背景にある企業の姿勢や理念が重視されます。
製品やサービスについて、責任者である社長から直接説明を受けることで、彼らは御社に対する信頼感を深めるでしょう。
アレルギー対応、原料の産地、製造工程のこだわり、食品ロスへの取り組み、SDGsへの貢献など、
担当者レベルでは答えにくいような深い話も、社長であればその場で的確に回答し、
より具体的なビジネスチャンスへと
繋げられる可能性が高まります。
これは、単なる営業活動を超えた、企業ブランディングの一環でもあります。
社長の熱意やビジョンが直接伝わることで、御社の企業イメージは格段に向上するでしょう。
来場者は、単に製品やサービスを知るだけでなく、
その背景にある「人」や「想い」に触れることで、御社への共感を深めていきます。
食品は人の口に入るものですから、信頼は最も大切な要素です。社長の顔が見えることで、
その信頼はさらに強固なものとなるでしょう。
トレーサビリティや品質管理体制について、社長の言葉で直接語られることは、
お客様にとって何よりも説得力があります。
社長が牽引する「社員の士気向上」
社長が展示会の先頭に立って会場を盛り上げることは、社外だけでなく、社内にも非常に良い影響をもたらします。
社長が自らブースに立ち、来場者と熱心に会話する姿は、社員にとって何よりのモチベーションアップにつながります。
トップが率先して行動することで、「社長も一緒に頑張っている」「自分たちももっと頑張ろう」という一体感が生まれ、
社員の士気は自然と高まるでしょう。
これは、社員教育の観点からも非常に有効です。社長の立ち居振る舞いや来場者との対話術を間近で見ることは、
若手社員や営業担当者にとって、最高の学びの機会となります。社長の持つビジネス感覚や顧客視点を肌で感じ取ることで、
彼ら自身の成長にもつながるはずです。食品の専門知識と営業スキルを兼ね備える人材は貴重です。
社長の姿勢から、その両方を学ぶことができるでしょう。新商品の魅力の伝え方や、
お客様の食のニーズを深掘りする質問の仕方など、
実践的な学びが得られる機会でもあります。
社長が初日に来てすぐに帰ってしまったり、最終日に顔を出すだけで終わってしまっては、その効果は半減してしまいます。
社員は、社長の姿勢をよく見ています。社長が本気で展示会に取り組む姿を見せることで、
社員一人ひとりが「自分も会社の顔として、最高のパフォーマンスを発揮しよう」という意識を持つようになるでしょう。
展示会は「未来を掴む」場所
展示会は、単に製品を展示する場ではありません。それは、未来の顧客との出会いがあり、
市場のトレンドを肌で感じ、
御社の新しい可能性を発見する「未来を掴む」場なのです。
社長がその場に身を置くことで、新しい顧客ニーズを掴んだり、潜在するニーズを掘り起こしたり、
あるいは全く新しいビジネスの種を見つけることができるかもしれません。
これは、会社の会議室に座っているだけでは絶対にできないことです。
食品業界における競争は激しく、常に新しいアイデアやアプローチが求められます。
展示会は、そのための鮮度の高い情報を得る絶好の機会です。例えば、新しい加工技術の動向、
他社のユニークな食品開発事例、
国際的な食のトレンドなど、幅広い情報を収集できます。これにより、御社の製品ラインナップの強化や、
新たな事業展開の可能性を探るヒントが得られるでしょう。
このようないくつもの大切な業務を社長が行わないことは、御社の成長機会を逃していると言っても過言ではありません。
ぜひ、御社も積極的に展示会に出展し、社長自らが先頭に立って臨んでみてください。
きっと、これまでとは違った景色が見え、御社の販路開拓、そして未来のビジネスに新たな道が開けるはずです。
御社のさらなるご発展を心から応援しています。
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