中小の食品会社が新しいお客さんや販売先を見つけるためには、たくさんの準備とお金が必要です。
そんなときに助けになるのが「補助金」です。補助金をうまく利用することで、
費用の負担を軽くして、新しいチャンスをつかむことができます。
販路開拓を進める上でぜひ補助金を活用していただきたいです。
ここでは、補助金について、わかりやすく説明していきます。

1. 補助金って何？

補助金とは、国や地方自治体が、会社の事業運営を手助けするために、お金を一部支援してくれる
制度のことです。食品会社が新しい市場やお客さんを見つけたいとき、新しい設備を導入したいとき、またはオンラインで販売を始めたいときなどに、補助金を使うことができます。
補助金を使うことで、会社の支出を減らし、リスクを少なくして事業を進めることができます。

1.1. どんな時に補助金を使えるの？

補助金は、いろいろな場面で使えますが、具体的には次のような場合に利用できます。

• 新しいお客さんや市場を見つけたいとき: 新しい地域で商品を売るための広告を出したり、
  商談をするために他の都市に出張したりする費用を補助金でまかなうことができます。
• 新しい設備を導入したいとき: たとえば、新しい製造機械や冷蔵設備を購入する際、
  その費用の一部を補助金で支援してもらえます。
• インターネットを使って販売を始めたいとき: 自社のオンラインショップを立ち上げる費用や、
  商品の宣伝をオンラインで行うための費用も、補助金を利用することができます。

2. 補助金を受けるためのステップ

補助金を受けるためには、その原資が公金であるため、当然いくつかの手順が必要になります。
ここでは、そのステップを順番に説明します。

2.1. 補助金についての情報を集める

まず、自分の会社に合った補助金がないか、情報を集めます。国や地方自治体のウェブサイトで
補助金の情報をチェックするのが一般的です。また、商工会議所や地域の中小企業支援機関でも、
補助金についてのアドバイスをもらうことができます。最新の情報を手に入れて、
自分の会社にピッタリな補助金を探しましょう。
中小基盤整備機構のJNET21が情報豊富でおすすめです。

2.2. 書類を準備する

補助金を申請するには、いくつかの書類を準備する必要があります。
この書類には、事業計画書や予算書といった、会社がどのような計画で事業を進めるのか、
どれくらいの費用がかかるのかを示す内容が含まれます。これらの書類は審査を受けるために
必要なので、しっかりとした内容で準備することが大切です。補助金を使う効果が明確に
わかるようにしましょう。

2.3. 申請を行う

書類が整ったら、補助金を申請します。申請には期限があるので、余裕を持って準備を進めましょう。申請後、国や自治体が審査を行い、採択されると補助金が支給されます。

2.4. 事業を実行して報告する

補助金が受け取れることになったら、計画通りに事業を進めます。そして、事業が終わったら、補助金をどのように使ったかを報告する書類を提出する必要があります。この報告をきちんと行わないと、
補助金を返さなければならない場合もあるので、注意が必要です。

3. 補助金を利用する際のポイント

補助金をうまく利用するためには、いくつかのポイントがあります。

3.1. 申請期間を守る

補助金の申請には期限があり、その期限を過ぎると申請ができなくなってしまいます。
また、先着順で受付が終わってしまう補助金もあります。そのため、早めに情報を集めて、
申請書類の準備を始めることが大切です。

3.2. 自社に合った補助金を選ぶ

補助金にはさまざまな種類がありますが、自分の会社に合ったものを選ぶことが重要です。
例えば、新しい販売先を見つけるための販路開拓関連補助金を申請するのに、
設備投資用の補助金を選んでしまうと、審査で不利になるかもしれません。
自分の事業内容にピッタリな補助金を見つけることが採択されるポイントになります。

3.3. 補助金だけに頼らない

補助金はあくまで支援の一つです。全ての費用を補助金でまかなうことはできないため、
補助金がなくても事業が続けられるように、自分たちでしっかりとした計画を立てることが大切です。補助金に頼りすぎず、会社の力で事業を進める姿勢を持つことが重要です。
補助金が採択されないなら、考えた計画はやらないと判断することは疑問が残ります。

4. 具体的な補助金の例

次に、食品会社が販路開拓を進めるために利用できる、具体的な補助金をいくつか紹介します。

• ものづくり・商業・サービス補助金: 新しい商品やサービスを作ったり、
  設備を新しくするための補助金です。新しい機械を導入する場合や、新商品の開発に使えます。
• 持続化補助金: 小さな会社やお店が新しい販売先を見つけたり、広告を出したりするための
  補助金です。新しい市場で商品を売るための宣伝や、展示会に参加するための費用を
  カバーしてくれます。
• IT導入補助金: インターネットを使って商品を販売したり、会社の業務を効率化するための
  システムを導入したりするための補助金です。オンラインショップを開設する費用や、
  インターネット広告を出すための費用にも利用できます。

まとめ

中小の食品会社が新しいお客さんや販売先を見つける販路開拓には、補助金をうまく活用することが
とても大切です。補助金を使うことで、会社の費用負担を減らし、新しいチャンスをつかむことが
できます。ただし、補助金を受けるためには、事前の準備と計画が必要です。
また、補助金だけに頼らず、自分の会社の力で事業を進める意識を持つことが大切です。
補助金を申請することが仕事になっている社長もいるので、あくまで「補助」ということを
忘れないでください。

補助金をうまく活用して、あなたの会社の商品をもっと多くの人に届けるために、
一歩ずつ進めていきましょう。新しい市場やお客さんを見つける販路開拓に、
補助金は強力な支援となりますが、それにはしっかりとした準備と計画が必要です。
自分に合った補助金を見つけ、無理のない範囲で活用することで、販路拡大のチャンスを
広げていきましょう。