御社の営業担当者は、取引先との関係を築くために一生懸命、日々の営業活動に励んでいることでしょう。
その中で、特定のバイヤーと深い信頼関係を築いている営業担当者も多いのではないでしょうか。それは素晴らしいことです。
もしそのバイヤーが異動になったら、どうなるか想像したことはありますか。せっかく築き上げた売上が、
あっという間に下がってしまうリスクがあるのです。
実は、多くの食品会社が、バイヤーの異動によって売上を失うという課題に直面しています。
これは、営業担当者が「顧客企業」全体ではなく、「個人の担当者」だけに依存した関係を築いているために起こります。
人事異動はどの企業でも避けられない出来事です。この避けられないリスクを乗り越え、御社の売上を守り、
さらに伸ばすにはどうすれば良いのでしょうか。
なぜバイヤーが変わると売上が下がるのか?
その理由はシンプルです。営業担当者が、特定の担当者とだけの関係に頼っているからです。
考えてみてください。現在の担当者は、御社の商品の良さを深く理解し、
御社の担当者個人にも信頼を寄せてくれているでしょう。しかし、新しい担当者はどうでしょうか。
新しい担当者は、御社との取引についてゼロから評価し直します。これまでの経緯や背景を十分に知らないかもしれません。
前任者との個人的な関係もありませんから、御社の商品やサービスを他社製品と比べて「本当にこのままで良いのか?」と
客観的に判断するでしょう。
その結果、もし他社製品のほうが少しでも条件が良ければ、簡単に取引を打ち切られる可能性があります。
これは、御社の営業担当者がどれだけ頑張っていても、個人対個人の関係に頼りすぎた結果として起こる、
大きなビジネスリスクなのです。
担当者が変わっても売上を維持・拡大する秘訣
担当者が変わっても御社の売上を安定させるには、「点」ではなく「面」で顧客企業全体と関係を築くことが不可欠です。
現在の担当者との関係を大切にすることはもちろんですが、それに加えて、
その企業の他の部署の方々ともコミュニケーションをとるように心がけましょう。
たとえば、商談で訪問した際に、受付の方に笑顔で挨拶をする。
商品の納品に行ったときに、倉庫の担当者に「いつもありがとうございます」と声をかける。
エレベーターで会った別の部署の人に会釈をする。
こうした小さな行動の積み重ねが、やがて大きな力になります。
もちろん、現在の担当者が「他の人ばかりと話している」と不信感を抱かないように配慮が必要です。
まずは、現在の担当者とのコミュニケーションを9割、それ以外の担当者とのコミュニケーションを
1割程度から始めてみましょう。この1割を意識して行動することで、御社は取引先の企業内に情報網を
張り巡らせることができます。
「面」で関係を築くことで得られる3つの大きなメリット
取引先全体を「面」で捉えて関係を築くことは、単に売上を維持するだけでなく、
御社に計り知れないメリットをもたらします。
メリット1:担当者が変わっても売上が安定する
これが最も大きなメリットです。御社の営業担当者が、取引先企業の様々な人に知られ、信頼されていれば、
新しい担当者も御社との取引を継続しようと考えるでしょう。
「あの会社の営業さんは、いつも感じがいいね」「うちの社員の間でも評判だよ」といった声が上がれば、
新しい担当者は安心して御社との取引を続けてくれます。御社がすでにその企業内で良い評価を確立しているからです。
メリット2:新しいビジネスチャンスが生まれる
現在のバイヤー以外から得られる情報は、思いがけないビジネスチャンスにつながることがあります。
たとえば、
「別の部署で新しいフェアが始まるらしい」
「〇〇バイヤーが課題を抱えている」
といった情報です。
こうした情報は、現在の担当者からはなかなか聞けません。取引先全体と関係を築いていれば、
様々な部署から自然と情報が入ってくるようになります。
この情報を活用すれば、御社の商品は現在とは違う部署や用途で使われるかもしれません。競合他社が知らないところで、
御社だけが新しい提案をすることができるのです。これは、新規販路開拓にもつながります。
メリット3:御社のブランド力がアップする
御社の営業担当者が、取引先企業の全体像を理解し、様々な人と良い関係を築いていることは、
「顧客を深く理解している」という証拠です。
これは、ただ商品を売る人ではなく、顧客の課題を一緒に解決してくれる「信頼できるパートナー」としての
御社のブランドイメージを高めます。
御社の営業担当者は、取引先企業にとって「この人がいないと困る」という存在になるでしょう。
個人に頼らない営業担当者を育てましょう
御社の営業担当者は、現在のバイヤーとの関係構築に注力するあまり、
知らず知らずのうちにリスクを抱えているかもしれません。
日々の営業活動の中で、「面」で顧客全体と関係を築くという意識を持つこと。
これは、一朝一夕で身につくものではありませんが、継続することで必ず大きな成果をもたらします。
御社の営業チームが、特定のバイヤーに依存するのではなく、取引先の企業全体と関係を築くことができれば、
担当者の異動に悩まされることもなくなり、安定した売上を維持しながら、
さらに事業を大きくしていくことができるはずです。
ぜひ今日から、この新しい視点を営業担当者に共有してみてはいかがでしょうか。
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