販路開拓に一歩踏み出せない社長へ最初の一歩は準備万端じゃなくていい


食品の販路開拓って、言うのは簡単ですが、実際に動こうとすると不安のほうが先にきませんか?

「うちの商品が売れるかどうかわからない」
「見せられる資料が整っていない」
「商談のやりとりなんて、苦手だ」

そんな気持ち、よくわかります。
食品会社の社長さんたちと一緒に取り組んできましたが、
販路開拓に踏み出せない理由は、能力や知識ではなく「不安」や「自信のなさ」が大半なんです。

そして、そう感じるのは、あなただけじゃありません。

販路開拓=派手な営業じゃない

販路開拓というと、「大手スーパーにいきなり営業する」「展示会で名刺を100枚配る」みたいな、
派手なイメージを持たれがちです。

でも、本当はもっと地味なところから始まるんです。

たとえば、

地元の道の駅に商品のサンプルを持って行く
昔お世話になったバイヤーさんに久しぶりに電話してみる
知り合いの八百屋さんに「これ売れると思う?」と聞いてみる

こんなことでも、十分“販路開拓”の第一歩です。

「いやいや、そんなの営業にならないよ」と思われたかもしれませんが、
実はこの“やり取り”や“反応の確認”こそが、次に進むための大事なヒントになるんです。

「完璧な準備」を目指すほど、動けなくなる真面目な社長ほど、
「ちゃんとしたパンフレットができてから」とか「仕組みが整ってから」とおっしゃいます。

でも、販路開拓は、動いてみてはじめて整ってくるものなんです。
資料は商談の中で磨かれていくし、説明トークも場数で洗練されていきます。

たとえば、「価格表をあとで出しますね」と言えば、最初は手書きでもいいんです。
「今日持ってきたのは試作品です」と断っても、相手はちゃんと話を聞いてくれます。

販路を広げるには、「準備できてないから無理です」と止まるより、
「今あるもので話してみよう」と動いた人が、結果的に遠くまで行けます。
わたしは60点主義と言ってます、ある程度方向が決まったら小さく一歩です。

最初の相手は、“売り先”じゃなくていい
販路開拓=売り込み、と思っていませんか?

実は、いきなり“売り先”に行くより、“味方”を作ったほうがスムーズに進みます。

たとえば、

地元の信用金庫の担当者、商工会の職員さん、昔の得意先で今は関係が止まっているところ、
取引先の配送業者さん、原材料の仕入先さんなど

こうした人に、「新しい商品をつくったので、ちょっと見てもらえますか?」と声をかけるだけでも、
リアルな感想がもらえますし、「あそこに紹介してあげようか?」なんて展開につながることもあります。

つまり、「まず売る」よりも「まず聞いてもらう、知ってもらう」が近道なんです。

動いてみてはじめて、自信がつきます。
100点なんか目指さなくていいんです。
販路開拓って、結果がすぐ出る世界じゃありません。

でも、1件電話した
1人に食べてもらった
1枚チラシを配った
大きな行動である必要はありません。
それより小さな一歩を踏みだすことです。

それだけで、「自分で動けた」という手ごたえになります。
不思議なもので、人は「結果」じゃなくて「行動」で自信がつくんです。

じっとしていると不安ばかり膨らみますが、ちょっとでも動くと、
思っていたより「できるかも」と感じられるようになります。

うまくいかない=失敗じゃない
もちろん、話を持っていって断られることもあります。
でも、それは“商品がダメ”なんじゃなく、“タイミング”や“相性”の問題です。

たとえば、「うちは冷凍は扱ってないんですよね」と断られたら、
「じゃあ次は常温商品にしてみようか」と方向が見えてきます。

断られたことを「終わり」にせず、「ヒント」として受け止められると、
販路開拓はどんどん前向きになります。

最後に。小さな一歩で、景色は変わる
今すぐ大きな取引を取りに行かなくて大丈夫です。

むしろ、いま一番大事なのは誰かに話してみること、どこかに持っていってみること
。反応をもらってみること

この「動いてみる」経験こそが、次のステージへの扉を開いてくれます。

「やってみたけど、うまくいかなかった」としても、それは“前進”です。
少しずつ、自分のスタイルが見えてきますから。

販路開拓は、一発勝負ではなく、積み重ねの世界です。
だからこそ、小さな一歩が未来を変えるんです。

焦らなくて大丈夫。
あなたのペースで、でも止まらず、進んでいきましょう。

100点ではなく60点でいい。


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