催事出店は、売上よりも人とのつながりを大切にする場です。
ファンを増やし、自社ECにつなげる営業戦略としておすすめします。
催事出店というと、つい「どれくらい売れるか」が気になりますよね。
たしかに、手間もコストもかかるものですから、
数字での成果を求めたくなるのも当然です。
でも、催事出店のいちばんの価値は「お客様と会って話ができること」なんです。
これは、オンラインや電話では得られない、大切な営業の機会でもあります。
お客様と直接話すことで得られる気づき
催事出店に立っていると、商品の感想をその場で聞くことができます。
「こういう味が好き」「もっと小さいサイズもあるといいね」
そんな何気ない言葉の中に、今後の商品開発や
販路開拓につながるヒントがたくさん詰まっています。
普段、工場や事務所にいると、なかなかお客様の声に触れることはありません。
でも、催事ではリアルな反応を目の前で受け取ることができる。
それが、営業活動やマーケティングの大きな力になります。
バイヤーの立場からすると売れるかわからない商品を
いきなり定番扱いはしたくない。
催事でお客様の反応を見たいという気持ちがあります。
ECサイトへの誘導にも効果あり
催事出店は、自社のオンラインショップを知ってもらうチャンスでもあります。
「また買いたい」と思ってもらえたお客様に、
自社ECサイトをご案内することで、次のご縁がつながります。
リーフレットやQRコードの準備は手間がかかりますが、
そこからECにアクセスしてくれる方が増えていくと、
日常的な売上の底上げにもつながります。
つまり、催事は「その場限り」の販売ではなく、
長くお付き合いできるお客様を増やすきっかけになるんです。
売上だけを目的にすると、つらくなります
催事出店は正直、ラクなものではありません。
準備や搬入、長時間の接客、終わってからの片付けまで、
体力的にも精神的にも大変な仕事です。
だからこそ、「今日は何個売れたか」だけで評価してしまうと、
続けるのが苦しくなってしまいます。
でも、たとえ売上が少なくても、「また来るね」と言ってくださる
お客様が現れたなら、それは小さな成功です。
その積み重ねが、会社の未来を少しずつ育ててくれます。
続けることで見えてくるものがあります
1回きりの催事では、なかなか効果は見えません。
けれど、定期的に出店していると、
「この前も買いました」「おいしかったです」と
声をかけてくれるリピーターが増えてきます。
中には、催事での出会いをきっかけに
企業との取引や業務用の注文につながるケースもあります。
こうした販路拡大のチャンスは、出店を重ねた先に見えてくるものです。
中小食品会社にとって、知ってもらう機会はとても貴重です。
広告よりもリアルな信頼をつくる手段として、
催事はとても効果的な営業方法だといえます。
まとめ:催事出店は、商品だけでなく「人」を伝える場
催事は、単なる販売の場ではありません。
そこには、お客様とつながるチャンスがあり、
自社や商品の魅力を、丁寧に伝える場でもあります。
中小企業だからこそ、社長や現場の方が前に出て、
会社の想いやものづくりの背景を伝えることができます。
それが、「この会社から買いたい」と思ってもらえる力になるのです。
催事は、売上よりも「信頼」を育てる場。
そして、自社のファンを増やしていくための
大切な営業戦略のひとつです。
ぜひ、継続的に取り組んでみてください。
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