食品会社の販路開拓で成功する5つの実践ポイント


はじめに:なぜ今、販路開拓が重要なのか

食品業界を取り巻く環境は、ここ数年で随分と変わってきましたね。お客様の買い物の仕方が変わったり、
ネット販売が当たり前になったり、新しい食のトレンドがどんどん生まれたり…。
これまでの販売方法だけでは、なかなか思うような売上が確保できないとお感じの方も多いのではないでしょうか。

「商品はいいものを作っているんだけど、どこに売ればいいかわからない」「営業って正直苦手で…」
そんなお悩みをお持ちの食品会社の社長さんのお話をよくお聞きします。でも大丈夫です。
正しいやり方さえ身につければ、販路開拓は必ずうまくいきます。

今日は、これまでたくさんの食品会社さんの販路開拓をお手伝いしてきた経験から、
きっと皆さんのお役に立てる5つのポイントをお話しさせていただきますね。

1. 商品の魅力を整理して、「これが違う!」を見つけよう

自社商品の「これがいい!」を言葉にする

販路開拓を始める前に、まず自分の商品の良さをしっかりと言葉にしてみましょう。
意外と多くの食品会社さんが「美味しいんです」「こだわって作ってます」という感じで、
ちょっとふんわりした表現で終わってしまっているんですね。でも、それだけでは他の商品との違いが伝わりにくいんです。

商品の良さを見つけるヒント:

  • 使っている材料に特別なものはありませんか?(産地、品種、作り方など)
  • 作り方で工夫していることはありますか?
  • 栄養や健康にいいポイントはありますか?
  • 日持ちや使いやすさで優れているところは?
  • 賞をもらったり、認証を取ったりしていませんか?

お客様ごとに「響くポイント」を使い分ける

商品の良さがわかったら、今度はそれを相手に合わせて伝え方を変えてみましょう。
健康を気にしているお客様には栄養の話を、飲食店の方には調理の便利さを、
お店の方には利益のお話を…といった具合に、相手が一番知りたいことを中心にお話しするんです。

2. どこに売るか?を整理して、優先順位をつけよう

個人向けと業務用、どっちが向いてる?

食品の売り先は、大きく分けて個人のお客様向け(B2C)と、お店や会社向け(B2B)があります。
どちらが自分の商品に向いているか、じっくり考えてみましょう。

個人のお客様向け(B2C)の特徴:

  • スーパー、コンビニ、百貨店など
  • ネット販売(楽天、Amazon、自分のお店のサイト)
  • 直売所、道の駅、イベント販売
  • 「これ美味しそう!」「なんか良さそう!」で買ってもらえることが多い
  • パッケージの見た目がとても大切

お店や会社向け(B2B)の特徴:

  • レストラン、居酒屋、ホテルなど
  • 給食会社、お弁当屋さん
  • 他の食品会社(原料として使ってもらう)
  • 「コスパはどう?」「安定して仕入れられる?」がポイント
  • 品質が安定していて、きちんと供給できることが大事

焦らず、段階的に広げていこう

「あれもこれも」と一度にたくさんの販路にアプローチしたくなる気持ちはわかりますが、
最初は身の丈に合った範囲から始めるのがおすすめです。まずは地元の小さなお店や飲食店さんで実績を作って、
その成功体験を武器に、だんだん大きなところにチャレンジしていく…そんな感じで進めていくと良いですね。

3. バイヤーさんとの上手なお話の仕方

相手が知りたいことを考えた資料作り

バイヤーさんにお話しする時は、相手の立場になって考えることが大切です。
バイヤーさんが一番知りたいのは「この商品を扱うと、うちにどんないいことがあるの?」ということなんです。

バイヤーさんが喜ぶ資料のポイント:

  • 商品の基本情報(お値段、賞味期限、最低何個から注文できるか など)
  • 他の商品と比べてどこが違うのか
  • どのくらい売れそうか、利益はどのくらいか
  • 宣伝や販売でどんなお手伝いができるか
  • これまでの実績や成功例
  • 品質管理はしっかりしているか

一回限りじゃなく、長いお付き合いを大切に

食品業界って、人と人とのつながりがとても大切なんです。一度お話ししたら終わりではなく、
その後もずっと良い関係を続けていくことで、安心して長くお取引していただけるようになります。

定期的に新商品のご案内をしたり、季節に合わせた商品を提案したり、売場作りのお手伝いをしたり…。
バイヤーさんにとって「この人と仕事をしていて良かった」と思ってもらえるような関係作りを心がけましょう。

4. デジタルマーケティングを活用した販路拡大

ECサイトでの販路開拓

コロナ禍以降、食品のオンライン購入は急速に普及しました。ECサイトは地理的制約を受けない販路として、
特に地方の食品会社にとって大きなチャンスとなっています。

ECサイト活用のポイント:

  • 商品写真の品質向上
  • 詳細な商品説明文の作成
  • レビューやクチコミの積極的な活用
  • SEO対策によるキーワード検索での上位表示
  • SNSとの連携による認知度向上

オンライン商談の活用

移動時間やコストを削減しながら、全国のバイヤーとの商談機会を創出できるオンライン商談も積極的に活用すべきです。
事前の資料共有と、商品の魅力が伝わる工夫(試食品の事前送付など)により、対面商談と同等の効果を得ることができます。

5. 継続的な改善と関係維持

データに基づく販路戦略の見直し

販路開拓は一度成功すれば終わりではありません。売上データ、顧客の反応、市場トレンドなどを継続的に分析し、
戦略の見直しを行うことが重要です。

重要な分析指標:

  • 各販路での売上推移
  • 商品の回転率
  • 顧客満足度(レビュー、リピート率)
  • 競合の動向
  • 市場全体のトレンド

長期的なパートナーシップの構築

短期的な売上確保だけでなく、長期的な事業成長を見据えたパートナーシップの構築が重要です。
取引先との信頼関係を深め、共に成長できる関係性を築くことで、安定した販路の確保と継続的な売上向上を実現できます。

まとめ:販路開拓は戦略的に、でも焦らずコツコツと

食品会社の販路開拓をうまくいかせるには、やみくもにがんばるのではなく、
しっかりと計画を立てて、コツコツと続けることが一番大切です。
自分の商品の良さをしっかり把握して、どこに売るかを考えて、相手の立場に立ったお話をして、
ネットも上手に使って、そして続けていく…これが成功への道筋です。

「営業って苦手なんです」「どこから手をつけていいかわからなくて」とおっしゃる社長さんも多いのですが、
今日お話しした5つのポイントを一つずつ実践していけば、きっとうまくいきます。

大切なのは、小さなことから始めて、あきらめずに続けることです。
一つずつ成功体験を積み重ねていくことで、きっと皆さんの商品をもっと多くの方に知ってもらえるようになりますよ。

もし販路開拓でお困りのことがあれば、私たちのような専門家に相談してみるのも一つの方法です。
これまでの経験やノウハウを活かして、皆さんの商品に最適な販路開拓のお手伝いをさせていただけますから、
お気軽にお声かけくださいね。


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