~価格競争から脱却し、「攻め」の営業で販路を切り開く~
地方の水産加工品会社が置かれた状況は、まさに戦国乱世です。
同業他社との価格競争、大手スーパーとの力関係、営業先の縮小。
そして物流費や原料費の高騰。
動けば動くほど赤字がかさむ――
そんな状況に、あの風林火山の武田信玄が社長として就任したらどう動くのか。
現代の営業戦略に落としこんで、考えてみましょう。
まずは敵情視察から始めよ
武田信玄が最初にやったこと、それは徹底した「敵情視察」です。
現代でいうなら、まずは「市場分析」。
・自社の加工品は、どこでどのように売られているか
・競合商品はどこにどう並んでいるか
・バイヤーの声や消費者のレビューにはどんな特徴があるか
信玄が得意としたのは、戦わずして勝つ「情報戦」です。
自社の弱みではなく、「市場の隙間」を見つけることが最初の一手になるでしょう。
「売り」に弱いなら、「買わせる仕組み」を作れ
武田家の兵は精鋭でしたが、戦がうまいだけでは領地を守れません。
信玄は兵糧の調達、金山開発、物流網の整備といった「経済政策」にも長けていました。
現代の水産加工品会社でいえば、これは「売らずに売れる仕組み」を作ることにあたります。
・ギフト対応や定期購入を設計し、価格以外の価値で訴求する
・観光施設との提携など、BtoC以外の売上導線を増やす
・商品のストーリーを「地元×歴史」などでブランド化する
攻める前に、まずは整える。
これが信玄の基本戦略でした。
「風」のように柔軟に、「火」のごとく熱く伝える
信玄の旗印「風林火山」は、現代の営業にも通じます。
・風のように柔軟に相手の反応を読む
・林のようにチームをまとめて動く
・火のごとく情熱を伝える営業に徹する
・山のようにぶれない軸を持つ
特に注目したいのが、「火」。
水産加工品の営業で大切なのは、「売れない理由を外に求めない」ことです。
・商品の良さを語れる営業がいない
・プレゼン資料に情熱がない
・現場の熱意が伝わる声が届いていない
信玄なら、きっとこう言うでしょう。
「戦をするのはお前たちではない。民の声を聴け」
つまり、営業トークは自慢話ではなく、お客様の悩みを解決する提案でなければなりません。
価格競争から抜けるには、戦わない戦略を
信玄は織田信長との正面衝突を避けました。
無理な戦はしない。それが武田流です。
同じく、食品会社も無理に大手と同じ土俵に上がる必要はありません。
・「価格の勝負」はしない
・「ブランドとストーリー」で勝負する
・「売れる商品」より「選ばれる理由」を育てる
信玄がいたら、
「戦わずして勝つ策を講じよ」と、静かに言うはずです。
そして何より、現場を愛せ
信玄が最も大事にしたのは、「現場主義」です。
兵の声を聞き、農民の暮らしを知り、足元の情報にこそ価値を置いた。
もしあなたが食品会社の社長なら、まずは
「この商品は、だれのためにあるのか?」
「その人に届ける努力を、いま自分はしているか?」
を自問することから始めましょう。
販路とは、道ではなく縁です。
人と人をつなぐことを怠らなければ、必ず信頼が生まれ、道が開かれます。
まとめ:武田信玄が現代の食品業に遺してくれる教訓
- 「売れない」のではなく「売り方」があっていない
- 情報を制す者が、戦(営業)を制す
- 顧客視点の物語が価格を超える価値になる
- 現場を愛し、現場に学ぶ
- 戦わずして、勝てる道はある
もし、武田信玄はどうでしたか。
今、地方の食品会社は多くの困難に直面しています。
しかし、苦しい時こそ知恵が生まれ、戦略がさえ渡ります。
信玄のように、「見えない戦」に勝てる経営者でありたいものです。
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