食品のブランディングで失敗する社長の共通点|見た目より「選ばれる理由」を磨け


こんにちは、食品会社の販路開拓支援をしている伊藤です。
毎日暑いですね。

「うちもブランディングを強化したいから、まずはかっこいいロゴと新しいウェブサイトを作ろう!」
相談件数の上位です笑、だめですよ社長!

もし、社長が今、そう考えているなら、ちょっとだけ立ち止まって考えてみてください。
もしかしたら、それは食品会社の社長さんがよく陥りがちな、ブランディングへの大きな勘違いかもしれません。

残念ながら、私のこれまでの販路開拓支援の経験上、「見た目だけを整えることがブランディングだ」と
思い込んでいる社長さんが、本当にたくさんいらっしゃいます。今回は、そんなよくある勘違いをなくし、
食品会社の売上を上げるブランディングの本当の力について、分かりやすくお話ししますね。

なぜ「見た目だけ」のブランディングに走ってしまうのか?

なぜ多くの食品会社社長が、ブランディングを「デザインを変えること」だと思ってしまうのでしょう?
それには、いくつか理由があります。

  1. 「ブランディング=デザイン」という誤解: デザイン会社やウェブ制作会社が、
    「ブランディング」という言葉でデザインを提案することが多いんです。
    だから、社長の皆さんは「ブランディングとは、おしゃれなロゴや最新のウェブサイトを作ることだ」と
    思い込んでしまいがちです。もちろん、見た目は大切ですが、それはブランドを伝えるための「道具」の一つにすぎません。
    デザインで見た目が変われば成果ではないですよ、あくまで販路開拓が成果!
  2. 目に見える成果への期待と焦り: 新しいロゴやウェブサイトは、完成するとすぐに「できた!」と目に見えて、
    達成感がありますよね。でも、ブランディングで本当に大切な「誰に何をどう伝えるか」という部分は、
    地味で時間もかかります。すぐに結果が見えにくいと感じるため、「手軽にできる見た目の変更」に走ってしまうことがあります。
    他の会社のきれいなサイトを見て、「うちも早く!」とあせり、中身がないまま形だけ真似るケースも少なくありません。
  3. ブランディングの本質への理解不足: ブランディングは、単なる宣伝ではありません。
    会社の成長に関わる「経営戦略」そのものです。そのためには、市場を分析したり、お客様の気持ちを深く理解したり、
    自社の強みと弱みを徹底的に洗い出したりと、
    じっくり考えることが必要ですし、専門知識も求められます。
    この本質的な部分の重要性が分からないと、どうしても分かりやすい「見た目の改善」だけで終わってしまうんです。

でも、繰り返しますが、見た目を整えることはブランディングのごく一部です。
それは、お客様にブランドの価値を魅力的に伝えるための「手段」であって、決して「目的」そのものではないんですよ。

ブランディングの本当の目的:食品会社が「選ばれる理由」を作る

では、食品会社にとってブランディングの本当の目的は何でしょう?

それは、とてもシンプルで、でもとても奥が深い問いに答えることです。その問いとはズバリ、

「なぜ、たくさんある食品会社や商品の中から、わざわざあなたの会社や商品が選ばれるのか?」

この問いに対するお客様(取引先のバイヤーさんや、お店で商品を買ってくれる方)
自身の心の中にあるハッキリとした答えを作ること。これこそが、食品業界におけるブランディングの本当の目的です。

想像してみてください。お客様が、友達や同僚、あるいは取引先に、
あなたの会社や商品のことを自信を持って話している姿を。

「あそこの食品は、本当にすごいよ!だって、味が格別で他にはないんだから!」

この「味が格別で他にはない」といった要素こそが、あなたの会社や商品が選ばれる「特別な理由」、
つまりブランド価値なのです。ブランディングは、この「選ばれる理由」をしっかり考えて作り、
それを強くしていくための活動なんです。

そして、この「選ばれる理由」をハッキリさせるために、一番大切になるのが、次の2つのことです。

  1. ターゲット(誰に選ばれたいか): あなたの食品会社は、一体誰に、どんな価値を届け、どんな風に思われたいですか?
    「みんなに」「たくさんの人に」というあいまいな答えでは、誰の心にも響くブランドは作れません。
    例えば、「健康を意識している30代〜40代子育て世代が、毎日安心して食べられる無添加の惣菜を提供したい」とか、
    「特定の高級旅館やホテルに、地域にしかない珍しい食材を安定して届けられるパートナーになりたい」というように、
    具体的に「こんなお客様に」という相手を決めましょう。ターゲットがハッキリすればするほど、
    心に響く言葉や販路開拓の戦略、さらには商品開発の方向性までが明確になります。
  2. 差別化(なぜウチが選ばれるのか、他と何が違うのか): あなたの食品会社や商品は、他の会社と比べて、
    何が一番優れていて、何が特別だとお客様に感じてもらいたいですか?
    ただ「うちの製品は品質が高いです」と言うだけでは、残念ながら他の会社との違いにはなりません。
    ほとんどの食品会社が同じことを言いますからね。例えば、「私たちは、創業100年の伝統的な発酵技術を守りながら、
    最新の衛生管理システムを導入することで、他にはない深い味わいと安心安全を両立させている」というように、
    具体的で「うちだけの強み」を深く掘り下げましょう。
    この「強み」こそが、お客様があなたの会社や商品を選ぶ、他にはない理由になります。

この「ターゲット」と「差別化」を深く考えて言葉にすることこそが、食品業界におけるブランディングの一番大切な部分です。
これらがハッキリして初めて、お客様に「あなたを選んで本当に良かった!」と心から思ってもらえる、
強いブランドが作れて、結果として販路開拓や売上アップにつながるんですよ。
ホームページやパッケージを変えても意味がありませんからね、しっかり覚えてください。

見た目だけを変えても、売上は伸びない!その深刻な理由

もし、あなたの食品会社が、中身(ターゲットと差別化)を決めないまま、
高いお金をかけてロゴやウェブサイトの見た目だけを変えたらどうなるでしょう?

  • 「かっこいいけど、結局どんな会社か分からない」「何が強みなのか伝わらない」という、
    中身のない見せかけだけのブランドになってしまいます。いくら見た目が立派でも、中身がなければ誰も信用しませんよね。
  • お客様は一時的に興味を持つかもしれませんが、「結局、他の商品と何が違うの?」
    「なぜ、わざわざここから買わないといけないの?」という疑問が残り、最終的に商品を買ったり、
    契約したりすることにはつながりません。
  • せっかくかけたデザイン費用や広告費用も、その時だけの話題で終わり、長く売上を伸ばしたり、
    お客様にファンになってもらったりすることには全く繋がりません。
    それは、大切な会社のお金を無駄にしているのと同じです。
  • 最悪の場合、見た目への期待だけが高まり、実際のサービスや商品がそれに伴わないことで、
    「期待外れだった」「イメージと違った」という悪い印象を与えてしまい、
    かえってブランドのイメージを大きく下げてしまう可能性すらあります。
    一度失った信用を取り戻すのは、本当に大変です。

「なぜほかではなく、うちを選んだの?」

この質問に、お客様が自信を持ってハッキリと答えられる食品会社こそが、
市場で強く輝き、長く成長し続けることができる強いブランドなんです。

まずは「選ばれる理由」を明確にすることから始めましょう!

もし今、あなたが自社のブランディングについて本気で考えているなら、
まずは「どんなお客様に、なぜ選ばれたいのか」を徹底的に深く考えて、ハッキリさせることから始めてください。
これは、決して簡単ではありませんが、会社の未来を決める一番大切なステップです。

その「選ばれる理由」がハッキリして初めて、それを最大限に魅力的に伝えるための
「見た目(デザイン)」や「伝え方(メッセージ)」を効果的に考えることができます。
これが、本物のブランディングであり、あなたの会社の販路を広げ、売上を最大化するための重要なステップです。

私は、食品会社の社長さんが「選ばれる理由」を明確にし、
その強みを最大限に活かして売上を倍増させるための販路開拓支援を専門としています。
もし、あなたの会社の「選ばれる理由」について、私たちと一緒に深く考えたい、
あるいはそれをどう具体的な販路拡大につなげるか悩んでいるのであれば、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。


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