福岡の水産加工会社:コロナ禍を乗り越え、総菜事業で新たな成功を掴む

福岡県で飲食店と水産加工を営む従業員8名の企業。これまで地元の海産品を活かした高級料理を
提供されていましたが、新型コロナウイルスの影響で客足が激減し、売上も大きく落ち込んでしまいました。

しかし、この厳しい状況を乗り越えるため、大胆な決断をされました。
補助金を活用して総菜製造に参入し、高級料亭の味を自宅で楽しめるという新たな価値を提供し始めたのです。
この挑戦が実を結び、見事に売上を伸ばし、事業を立て直されました。

今回は、この水産加工会社がどのように逆境をチャンスに変え、総菜事業で成功をおさめたのか、
その内容をご紹介します。

1. 危機を好機に変えた迅速な事業転換

コロナ禍で飲食店の経営が厳しくなる中、社長は状況を冷静に分析し、新たな活路を見出しました。

  • 補助金活用によるリスク軽減
    事業転換には初期投資が伴いますが、国や自治体の補助金を積極的に活用することで、
    資金面のリスクを効果的に軽減しました。これにより、総菜製造へのスムーズな移行を実現。
  • 「自宅で料亭の味」という明確なコンセプト
    高級料理店として培ってきた高い調理技術と味へのこだわりを、総菜という形で自宅に届けるというコンセプトは、
    巣ごもり需要と合致し、多くの消費者に響きました。
    外食が難しい状況で、本格的な味を手軽に楽しめるという点が大きな強みとなりました。
  • 既存の強みを活かした商品開発
    地元の新鮮な海産品を扱うノウハウと、長年の料理経験が、総菜の商品開発に活かされました。
    ただの総菜ではなく、「料亭の味」という付加価値をつけることで、競合との差別化に成功。

2. 新たな販路開拓と顧客層の拡大

総菜事業への参入に伴い、これまでの飲食店とは異なる新たな販路を開拓し、顧客層を広げました。

  • オンライン販売の強化
    自宅での需要を見込み、公式オンラインストアを立ち上げ、商品の魅力を最大限に伝える工夫をした。
    高品質な写真、詳細な商品説明、お客様の声などを充実させることで、
    遠方のお客様にも貴社の総菜を届けることが可能になりました。
  • 百貨店やスーパー、ECサイトへの卸売
    料亭の味という強みを活かし、高級志向の百貨店や地元のスーパー、
    大手ECサイトなどへの卸売りにも積極的に取り組み。これまで縁のなかった客層への
    販売チャネルを確立しました。
  • メディア露出とブランド力向上
    新たな事業への挑戦と、「自宅で料亭の味」というユニークなコンセプトは
    多くのメディアの注目を集めました。テレビや雑誌、ウェブメディアへの露出が増えたことで
    ブランドイメージが向上し、認知度が飛躍的に高まりました。

3. 社員のスキル転換とチームワークの強化

事業転換は、従業員にとっても大きな挑戦です。
従業員のスキル転換を支援し、チームとして一丸となって困難を乗り越えられました。

  • 調理技術の総菜への応用
    これまで高級料理を手掛けてきた調理スタッフの技術は、総菜製造においても存分に活かされました。
    料亭仕込みの味付けや、丁寧な下処理など、プロの技が総菜の品質を支えています。
  • 新たな役割への適応
    営業、マーケティング、オンラインストア運営など、新たな役割が生まれた中で、
    従業員は積極的に新しいスキルを習得し、事業の成功に貢献。
  • チームとしての結束
    会社の存続という危機を乗り越え、新しい事業を軌道に乗せることで、従業員間のコミュニケーションが密になり、
    チームとしての結束力が高まりました。

まとめ

コロナ禍という困難な状況下、この水産加工会社は、補助金を活用した迅速な事業転換、
明確なコンセプト設定、そして既存の強みを活かした商品開発により、
見事に事業の再建と成長を達成されました。

オンライン販売や新たな卸先開拓で販路を拡大し、従業員一丸となって挑戦し続けた事例は、
多くの食品会社にとって大きなヒントとなるはずです。


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