新しい販路が見つかる!食品メーカー社長のための「店舗視察」で市場のニーズをつかむコツ


店舗の視察には新しい販路を開くための大きなヒントが隠されています。

純粋な市場の動向、お客様の本当のニーズ、そしてまだ誰も手をつけていないチャンスの宝庫です。
御社の商品というフィルターを通さずに、市場全体を客観的に見ることで、これまで気づかなかった新しいビジネスの種を
発見できるでしょう。

今回は、店舗を視察する際に、食品メーカーの社長だからこそ「ここに注目すると良いですよ」という
具体的なポイントを、やさしくお伝えします。これはまさに、市場という広大な海から、未来のビジネスにつながる
隠れた宝を見つけ出すようなものです。

  1. お店全体の「空気」と「流れ」を感じる
    自由に、そしてもっと広い視野でお店全体を観察できます。

1-1. お客様の「動き」を追う
どんな人が多いですか? 若い世代、子育て世代、年配の方など、お客様の年齢層や性別に偏りはありませんか?

お客様はどこに長く立ち止まりますか? 特定のコーナーや棚の前で、多くの人が足を止めて
じっくり見ている場所はありませんか? そこには、お客様の強い関心がある商品やテーマが隠されているかもしれません。

どんな商品がカゴにたくさん入っていますか? 見ていると、多くのお客様が共通して買っている商品はありますか?
もしあれば、それは今、世の中で強く求められている商品である可能性が高いです。

お客様は「何を」見ていますか? 商品のパッケージ、価格、POP広告、あるいはスマートフォンで
何かを調べている様子はありませんか? お客様の情報収集の仕方も知るヒントになります。

1-2. お店全体の「雰囲気」と「コンセプト」を読む
このお店はどんなお客様をターゲットにしていますか? 高級志向ですか、それとも日常使いの品が多いですか?

商品の品揃えに特徴はありますか? 例えば、オーガニック食品に特化していたり、地域の特産品を多く扱っていたり、
冷凍食品が充実していたりしませんか? これは、そのお店がどんなニーズに応えようとしているかを示しています。

お店のディスプレイやPOP広告はどんな印象ですか? 旬の食材を前面に出していますか?
健康に関する情報を強調していますか? それとも、手軽さをアピールしていますか?

お店全体のコンセプトを感じ取ることで、お客様の潜在的なニーズや、市場の大きな流れを掴むことができるでしょう。
ご自分の会社の商品が、このお店のコンセプトに合うものかを想像してみるのも良い練習になります。

  1. 「売れている」商品の秘密を深く探る
    自社商品がないお店だからこそ、純粋に「なぜこの商品が売れているのか?」という疑問を深掘りできます。

2-1. 今、棚がスカスカになっている商品は何ですか?
人気がありすぎて品薄になっている商品は、お客様が本当に求めているものです。
どんなジャンルの商品が多いですか?(例えば、特定の健康食品、新しい味付けの調味料、調理済みミールキットなど)

その商品は、どんな「価値」を提供していますか? 「手軽さ」「健康」「美味しさ」「珍しさ」など、
お客様が何に魅力を感じて購入しているのか考えてみましょう。

2-2. 競合他社の商品から「学ぶ」
ご自身の会社の製品カテゴリーに近い商品、あるいは将来的に参入を考えているカテゴリーの
商品に注目してみましょう。

どんなパッケージが目立ちますか? 色使い、デザイン、写真、文字の配置など、
お客様の目を引く工夫は何でしょうか?

商品のどこにこだわりが書かれていますか? 「国産素材使用」「特定の地域で栽培」「〇〇栄養素が豊富」など、
どんな強みをアピールしていますか? それは、お客様に響くアピールポイントなのでしょうか?

価格帯はどうですか? 高価なものが売れていますか、それともリーズナブルなものが人気ですか?
その価格で、お客様が納得する理由は何だと思いますか?

その商品の隣に何が並んでいますか? 例えば、特定のお肉の隣に専用のタレが並んでいれば、
お客様はセットで買うことを想定しているかもしれません。これは、ご自分の会社の商品と他の商品を
組み合わせるヒントになるでしょう。

競合他社の成功事例を分析することで、ご自分の会社の商品開発やマーケティング戦略に
活かせるアイデアが見つかるはずです。

  1. まだ「誰も手をつけていない」空白地帯を探す視点
    お店には、お客様のニーズが隠れているのに、まだ商品として形になっていない「空白地帯」があるかもしれません。

3-1. お客様の「不満」や「困りごと」を想像する
お店を歩いているお客様が、何かを探しているように見えたり、困った顔をしていたりする場面はありませんか?

例えば、小さな子供向けの健康的なおやつを探しているけれど、なかなか見つからないお母さんがいるかもしれません。
高齢者向けの、噛みやすく栄養豊富な食品がもっと欲しいと思っている人がいるかもしれません。

特定の食材は豊富にあるのに、それを使った「ちょっとした加工品」が足りないと感じることはありませんか?
例えば、新鮮な野菜は多いけれど、それを手軽に使えるカット野菜や、
すぐに使えるドレッシングのバリエーションが少ないなどです。

こうした「困りごと」こそが、新しい商品やサービスのアイデアの源泉になります。

3-2. 食のトレンドを「先読み」する
特定のスーパーで、今まで見たことがない珍しい食材が目立つ場所に置いてありませんか?
それは、将来的に大きなトレンドになる可能性を秘めています。

海外の食品コーナーが充実しているお店はありませんか?
そこから、日本の市場でも受け入れられる新しい食のスタイルや味付けのヒントが見つかるかもしれません。

健康志向、環境意識、手軽さといった大きなトレンドが、そのお店でどのように商品に反映されているかを見てみましょう。
プラントベース食品の種類が増えているか、個包装のものが増えているかなどです。

まだ小さな芽のトレンドでも、いち早くキャッチすることで、将来的に大きなビジネスチャンスにつなげることができます。

店舗の視察は市場とお客様の本当の姿を「ゼロベース」で学ぶ絶好の機会です。ここで得た気づきは、
御社の商品開発、新しい販路の開拓、そして将来の事業戦略に、計り知れない価値をもたらすでしょう。

この「隠れた宝探し」を、ぜひ御社の成長に役立ててください。もし、視察で見つけた新しいヒントについて、
さらに深く掘り下げて考えてみたいことがあれば、いつでもご相談ください。


販路開拓でお悩みの社長はすぐご相談ください
きっとお役に立てます
セミナー講師や取材出演のご依頼も承ります
【お問い合わせはこちら】