日本各地には、一生懸命に作られた美味しい食べものがたくさんあります。原材料にこだわり、
職人さんが腕をふるった自慢の商品なのに、なぜか思うように売れなくて悩んでいる社長様は、実は少なくありません。
世の中には多くの商品開発会社がありますが、その多くは「味を良くする」「パッケージをおしゃれにする」という
商品を作る部分だけで終わってしまいます。いくら良いものを作っても、手にとってくださるお客様の暮らしに
合っていなければ、探して並べてくれる売り場がなければ、売上にはつながりません。
そこで、食品の売り場づくりや販売支援を専門にしてきた私の立場から、なぜ今、元客室乗務員(CA)の感性と
販路開拓を組み合わせた商品開発が必要なのか、その理由をお伝えします。私が目指すものは、
作っただけで終わらせない、「売る場所から逆算する商品開発」です。
商品開発だけでは意味がない、本当の理由
地方の食品会社が新しい売り場へ広げていくための活動をお手伝いする中で、
いつも同じもったいない課題に出会ってきました。それは、「ものすごく美味しいし、品質も素晴らしいのに、
バイヤーの目に留まらなかったり、お客様に良さが伝わりきっていない」という現実です。
いくら優れた商品ができあがっても、それを売る場所がなければ、事業として続けていくことは難しくなってしまいます。
反対に、どんなに強力な売り先を知っていても、商品の力が追いついていなければ、
一回きりでお店から消えてしまい、長くお付き合いを続けることはできません。
商品開発と販路開拓は、決して切り離してはいけない、ふたつでひとつの大切な両輪です。
私は、商品を作る最初の段階から「どこで、誰に売るか」をしっかり意識します。
そして、完成した商品を実際の売り場へと確実につなげていくための販路開拓までを、ひとつの流れとしてお届けします。
元CAの感性 × 販路開拓がもたらす、具体的な売り場へのアプローチ
私が元CAの皆さんと手を組むのは、ただ華やかなイメージをつけるためではありません。
彼女たちが持つ独自の「暮らしへの理解」を、私が持つ「具体的な売り場への知識」と掛け合わせることで、
よその会社には真似できない、出口を見据えた商品づくりができるからです。
具体的には、それぞれの狙う売り場に合わせて、以下のような商品づくりの提案を行います。
- 高級スーパーや百貨店などを狙う場合 上質なライフスタイルや、少し贅沢な日常を知る元CAの目線を活かします。
機内という特別な場所で磨かれた感覚から、贈り物(ギフト)として選ばれる商品に必要な価値や、
きちんとした見た目がどんなものかを見極め、高級スーパーのバイヤーが納得する雰囲気や見栄えに仕上げます。 - 量販店を狙う場合 とことんお客様の立場に立つ視点を活かします。パッケージの開けやすさや、
一回で使い切れる量など、作り手がつい見落としてしまう細かな使いやすさに気づくことで、
毎日の暮らしの中で何度もリピートして手にとってもらえる工夫を組み込みます。 - 海外向け市場や輸出を狙う場合 国内外のいろんな食文化を見てきた経験を活かします。言葉や文化が違う方々が、
日本の伝統的な食べもののどこに魅力を感じて、どこで迷ってしまうのかを肌で知っています。
そのため、海外のお客様に向けた市場を考えるときにも、ズレのないアドバイスができます。
ただ「おしいですよ」と伝えるだけでなく、「誰が、どんな気分のときに、どんな風に楽しむのか」という、
具体的な食べ方のシーンをはっきりさせた商品づくりができるため、売り場のバイヤーに対しても
「お店のこの場所に、こんな風に並べると売れますよ」と具体的に提案できるようになります。
経営にとっての、本当のメリット
社長がこの「元CAの感性 × 販路開拓」の取り組みを取り入れることには、
会社の経営を安定させる大きなプラスがあります。
一番の変化は、自分たちの商品に隠れていた「本当の価値」に気づいて、
それを分かりやすい言葉にできるようになることです。長い間作り続けてきた大切な製品ほど、
社内では当たり前になってしまって、どこが本当にすごいのかが見えにくくなるものです。
質の高い暮らしを知る客観的な目が加わることで、商品の良さが一気に引き立ちます。
さらに、デザイン会社や包材メーカーに任せきりになりがちだったパッケージ作りでも、
高級スーパーや百貨店、あるいは特別なギフト市場など、それぞれの売り場が求めている基準を
はじめから考えて作ります。
そのため、無駄な試作を減らして、「これならいける」という状態でお店に送り出せるため、
開発にかかる時間やお金の損を減らすことにもつながります。
一緒に考える、ものづくりと売り場の出口
一瞬だけ話題になるブームを狙うような商品づくりはいたしません。商品開発会社は数多くあります。
商品開発と販路開拓を同時に考える会社はそれほど多くありません。
地域の大切な原材料を活かし、職人の技術で丁寧に作られた確かな商品を、いまの市場やお客様の感覚に
ぴったり合わせて、着実に売れ続ける可能性をめいっぱい高めることが目的です。
毎日の製造や会社のお仕事に追われる中で、外の新しい視点を取り入れるのは、少し勇気がいることかもしれません。
それでも、今の市場で一歩抜け出すためには、自社の強みを信じながらも、買ってくださる方の目線と、
売り場の基準を徹底的に取り入れる柔軟な姿勢が助けになります。
この取り組みが、地域にある大切な食べものをこれからも残していくきっかけになり、
会社の経営をしっかり支えるお役に立てれば、本当にうれしいです。
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